ß 医療法人M&Aの動向を解説!スキームや価格相場の出し方も紹介します | レバレジーズM&Aアドバイザリー

医療法人M&Aの動向を解説!スキームや価格相場の出し方も紹介します

このページのまとめ

  • 医療法人M&Aは、専門性の高さや高額な相続税などがハードルになっている
  • 医療法人M&Aに対する国や民間のサポートは充実しつつあり、件数は増加中
  • 医療法人M&Aのスキームは主に6つで、出資持分譲渡や基金譲渡などが挙げられる
  • 医療法人M&Aのメリットは「後継者問題を解決できる」「地域に貢献し続けられる」など
  • 医療法人M&Aにおいては、主に時価純資産法を用いて価格相場を算定する

「医療法人・病院のM&Aをしたいけど、実際どうなの?」とお困りの方もいるのではないでしょうか?医療法人M&Aは一般企業よりもハードルが高く、後継者不在に悩む経営者も多数存在します。

本コラムでは、医療法人M&Aの実態やスキーム、相場の算定方法などを紹介。
また、医療法人の類型や、類型の違いによる注意点についても解説しています。
医療法人M&Aの流れも紹介しているので、参考にして第一歩を踏み出しましょう。

医療法人のM&Aの動向

日本において後継者問題は大きな課題となっていますが、医療法人においても例外ではありません。

医療法人の後継者不在率は比較的高い

帝国データバンクが2021年に公表した調査結果によると、「病院・医療」の業種の後継者不在率は70%弱でした。
全国平均の61.5%と比べると高い後継者不在率です。

医療関係の経営者には、原則として国家資格である医師免許が求められます。
「病院・医療」の業種で事業承継を行うことは、ほかの業界で行うケースよりも比較的難しいといえるでしょう。

医療法人のM&Aは増加する見込み

後継者不足は引き続き解決すべき問題ではあるものの、「病院・医療」の業種も含め、後継者不在率は減少傾向にあります。

同調査における全国の後継者不在率61.5%は、過去10年で最も低い数字です。
「病院・医療」の業種においても、2020年の後継者不在率と比較すると3%以上減っています。

少子高齢化の進行によって事業承継のニーズが高まっていくことに合わせて、国・民間のサポートサービスや補助金の整備が進められています。

支援策の充実により、今後もますますM&Aが活発に行われるでしょう。

参照元:帝国データバンク「全国企業『後継者不在率』動向調査(2020年)
参照元:帝国データバンク「全国企業『後継者不在率』動向調査(2021年)

医療法人の種類

「医療法人」の定義とは、医師あるいは歯科医師が常時勤務する医療施設の開設を目的に設立される法人のことです。
医療法に基づき、病院や診療所、介護老人保健施設、介護医療院などの医療施設を開設しています。

医療法人では、役員として「理事」を3名以上と「監事」を1名以上置くことが必要です。
役員になれるのは自然人のみです。法人は役員になれません。
また、自然人であっても、医療法人と取引がある営利法人に所属する役員は原則就任できない決まりになっています。

医療法人は「財団医療法人」と「社団医療法人」の2つに分けられます。
医療法人の中でも設立・運営に多額の財産が必要となる財団医療法人の割合は比較的少なく、医療法人の大半が社団医療法人です。

なお「社団医療法人」は、出資持分の有無により2つに分類されます。

財団医療法人

「財団医療法人」とは、個人あるいは法人からの寄付をもとにして設立された医療法人です。
持分出資や基金拠出はありません。

財団医療法人では、理事の人数を超える「評議員」が設置されます。
評議員とは、財団医療法人の運営方針や重要事項の決定を行う人です。

また、評議員は理事・理事会を監督する役割も担当しています。
そのため、評議員は理事・監事・職員との兼任はできません。

社団医療法人

「社団医療法人」とは、人が金銭・資産を出資したり拠出したりすることによって集められた原資をもとに設立された医療法人です。

設立時に出資した人や基金を拠出した人は「社員」と呼ばれ、社員総会を構成します。
自然人だけでなく、非営利の法人も社員になることが可能です。
また、出資・拠出を行った人が基本的に社員になりますが、出資していなくても、社員総会決議を通せば社員として入社できます。

社団医療法人の社員は社員総会において1人につき1票の議決権を行使します。
社員総会は株式会社の株主総会に相当する最高意思決定機関で、役員の選任・解任や社員の入社・除名の承認、定款の変更などを行います。

社団医療法人は、出資持分があるものとないものの2種類が存在します。

出資持分あり医療法人

出資持分とは、社団医療法人に出資を行った人が所有する財産権のことです。
「出資持分あり医療法人」とは、社団医療法人のうち、持分の出資によって設立された法人を指します。

2007年に第五次医療法改正があり、出資持分のある医療法人は新設できなくなりました。
既に設立されている出資持分あり医療法人に関しては存続が認められており、「経過措置型医療法人」とも呼ばれています。

出資持分あり医療法人の場合、出資持分の払い戻しをしなければならない可能性があります。
社員に払い戻しの請求権が発生するのは、出資をしている社員が辞めるときや、医療法人が解散するときです。

出資持分の払い戻しは、出資金額の割合に応じて行われます。
払い戻しを受け取る対象は、出資した本人あるいは出資者の相続人です。

また、出資持分あり医療法人においては、社員が財産権を所有しています。
医療法人の経営がうまくいっていて財産が増加している場合、払い戻し金額も増加します。

出資持分なし医療法人

「出資持分なし医療法人」とは、社団医療法人のなかでも出資持分がない医療法人のことを指します。

2007年の第五次医療法改正により出資持分の制度が廃止されたため、出資持分なし医療法人が新設されました。
出資持分なし医療法人の設立費・運営費は、基金の拠出で賄われています。

出資持分なし医療法人では、基金の拠出者は払い戻しを請求する権利を持っていません。
ただし、法人は拠出した人に対して返還義務を負っています。

拠出者への返還が発生した場合、拠出した金額が返還する上限額です。
なお、経営不振などにより出資持分なし医療法人の純資産額が基金の総額を超えていない場合は、返還は行われません。

特定医療法人

「特定医療法人」とは、租税特別措置法に基づいて規定されている医療法人の種類の1つです。
特定医療法人として認められるのは、財団医療法人あるいは出資持分がない社団医療法人のどちらかです。
また、公的に運営されていることに対して国税庁長官の承認を受けている必要があります。
さらに、医療法人が行う事業が医療の普及・向上や社会福祉への貢献、その他の公益の増進に寄与していることも条件です。

特定医療法人の法人税には軽減税率が適用されます。

社会医療法人

「社会医療法人」とは、第五次医療法改正で生まれた医療法人の種類の1つです。
社会医療法人は高い公益性を認められた医療法人です。
通常の医療のほか、救急医療や災害時の医療、へき地での医療、周産期医療などを担っています。
また、社会医療法人は第1種社会福祉事業や一部の収益業に取り組むことも認められています。

社会医療法人は、公費が投入されたり法人税が軽減されたりするなど、国からの優遇措置を受けることが可能です。

医療法人の事業承継の3つの方法

医療法人が事業承継を行う方法は、「親族内承継」「番頭承継」「M&A」の主に3つです。

  1. 親族内承継
  2. 番頭承継
  3. M&A

それぞれの方法について解説します。

1.親族内承継

子どもなどの親族に医療法人を承継します。
医療法人の経営者は原則として医師である必要があるため、近親者が医師免許を持っているかつ、医療法人を引き継ぐ意思がある場合に採択できる選択肢です。

後継者候補が親族であれば、社内外の関係者からの理解は比較的得やすいでしょう。

2.番頭承継

番頭承継とは、経営者を最も近くで支えてきた人に医療法人を承継する方法です。

経営者の方針に賛成してともに医療法人を運営してきたため、意思をしっかり引き継いでくれる可能性が高いです。
また、すでに勤務しているほかの職員と良い関係性を築けていれば、トラブルが起こることなく円滑に引き継ぎを完了させられるでしょう。

3.M&A

M&Aとは、外部の第三者に医療法人を承継する方法です。
後継者問題が顕在する昨今、M&Aによって承継を行う事例が増えています。

医療法人では、合併・事業譲渡・出資持分譲渡の手法によってM&Aを実施します。

医療法人で事業承継が進まない理由

医療法人における後継者不在率は比較的高くなっています。

ここでは、医療法人で事業承継が進まない理由を、親族承継のケースと番頭承継のケースに分けて説明します。

医療法人の親族承継が進まない3つの理由

医療法人で親族承継を行うケースにおいて、事業承継が進まない理由は主に以下の3つです。

  1. 後継者候補が経営者に向いていない
  2. 候補者に経営者を継ぐ意思がない
  3. 相続税が負担になる

それぞれの理由について、詳しく解説します。

1.後継者候補が経営者に向いていない

医療法人の親族承継が進まない理由に、後継者候補に経営者の素質がないことが挙げられます。

医療法人の経営者は、医師免許や看護師資格を保有する人たちを束ねる存在です。
管理能力だけでなく、ついていきたくなるようなリーダーシップも必要です。
また、高度な資格を保有する人たちの上に立つことになるので、より高度な資格や実績が要求されることもあるでしょう。

求められるレベルが高いこともあり、経営者としての素質が認められる後継者がなかなか見つけられないのが現状です。

2.候補者に経営者を継ぐ意思がない

医療法人の親族承継が進まない理由の1つは、後継者に経営者を継ぎたいという意思がないことです。

医療法人の経営者のそばで育ってきたからといって、必ずしも「後を継ぎたい!」と思っているとは限りません。
子どもが医師として働いていたとしても、「独立して開業したい」「上に立たずに勤務医のまま働きたい」と考え、あとを継がない選択をすることもあります。
また、「自分の研究に注力したい」という気持ちから、多忙な経営者を望まない後継者候補もいるでしょう。

3.相続税が負担になる

医療法人の親族承継が進まない理由には、お金の問題があります。
相続税が多額になることが、親族承継への決断を鈍らせています。

いざ事業承継を行うことになったときに困らないように、節税対策や納税に備えた資金集めを計画的に行うことが必要です。

医療法人の番頭承継が進まない3つの理由

医療法人で番頭承継を行うケースにおいて、事業承継が進まない理由は主に以下の3つです。

  1. 経営権を簡単に移せない
  2. 出資持分の相続税が高額になる
  3. 担保提供が難しい

医療法人は株式会社とは違う特徴があり、それが事業承継のハードルを上げています。
それぞれ解説していきます。

1.経営権を簡単に移せない

医療法人において番頭承継が進まない理由は、経営者の意思のみでは経営権を移すことができないからです。

株式会社であれば、保有する株式の過半数以上を譲渡すれば経営権が移行します。
しかし医療法人の場合は、取得する出資持分が多くても経営権の移行には関係ありません。

医療法人においては、社員1人につき1つずつ議決権を所有しています。
新たな経営者を選任するためには、社員総会に出席した社員の過半数の賛成を得ることが必要です。

2.出資持分の相続税が高額になる

医療法人の番頭承継が進まない原因となるものは、出資持分に課税される相続税です。
出資持分がある医療法人で事業承継を行うとき、出資者が相続する場合は持分権に相続税がかかります。

非営利性を持つ医療法人では、経営が好調で利益額が多額になっても、出資者に配当されることはありません。
利益が上がれば上がるほど内部留保が積み上がっていくため、出資持分の相続税が高くなります。

高額な相続税を支払うことができないために事業承継をあきらめる事例もよくあるようです。

3.担保提供が難しい

担保提供を利用できないことが、医療法人における番頭承継のハードルを上げています。

担保提供とは、金融機関から融資を受ける代わりに財産を提供することです。
もし返済できなくなった場合は、提供した財産は金融機関に差し押さえられます。

医療法人においては、万が一返済できず土地や施設が差し押さえられると、人命に関わる重大な問題に発展してしまうでしょう。
そのため、医療法人では担保提供が制限されています。

簡単には融資を受けられないため、資金力が足りない場合は事業承継が難しくなります。

医療法人M&Aと一般的なM&Aの5つの違い

医療法人におけるM&Aと一般企業におけるM&Aには主に5つの違いがあります。

  1. 医療法人の種類が多くて複雑
  2. 医療法の知識が求められる
  3. 株式がない
  4. 監督省庁の許認可が必要
  5. 想定価格とのギャップが大きい

5つの違いを理解し、医療法人M&Aに備えましょう。

1.医療法人の種類が多くて複雑

持分出資や基金拠出の有無などによって、医療法人の類型はさまざまに分かれています。
会社法のもとに設立される一般的な会社が4種類であることと比べると、医療法人の種類は多岐にわたるといえます。

医療法人の種類によって、選択できるM&Aの手法や必要な手続きが変動するので、一般企業のM&Aと比べると複雑です。

2.医療法の知識が求められる

医療法人におけるM&Aで必要なものは、M&Aに関する知識だけではありません。
医療法に関する知識も求められます。

より専門性の高い知識が必要です。

3.株式がない

医療法人は医療法によって非営利性が規定されています。
公益性の高い法人であり、株式を発行していません。

株式がないため、比較的簡易に経営権を移行できるM&Aの手法である株式譲渡はできません。
一般企業がM&Aを行う場合と比べると、M&Aの手法が限定されます。

4.監督省庁の認可が必要

医療法人がM&Aを行う際は、一般企業のM&Aにはない手続きが発生します。

たとえば、定款変更をするときには都道府県知事の認可を得ることが必要です。
また、保健所に開設届を提出することもあります。

5.想定価格とのギャップが大きい

医療法人のM&Aでは、想定していた価格と実際の相場にギャップが生じやすい傾向があります。

医療法人のM&Aは一般企業のM&Aと比べると事例が少ないうえ、医療法人の種類や規模も多様なので、過去の価格を参考にしにくいです。
譲渡する側も譲受する側も価格相場を把握していないことが多いため、提示された金額に対してギャップを感じることが多々あるようです。

医療法人M&Aの6つのスキーム

医療法人同士がM&Aを行うときのスキームは、主に以下の6つです。

  1. 出資持分譲渡
  2. 基金譲渡
  3. 評議員の入れ替え
  4. 合併
  5. 分割
  6. 事業譲渡

医療法人は株式を発行していないため、一般的な会社とはスキームが異なります。
また、出資持分の有無によっても変わります。

それぞれ詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。

1.出資持分譲渡

「出資持分譲渡」は、出資持分がある社団医療法人におけるM&Aのスキームです。

出資持分譲渡契約を交わして出資持分を譲渡したうえ、社員の入退社を行います。
そして、入れ替え後の社員が社員総会に出席して過半数が賛成することで、新たな経営者を決定します。

出資持分譲渡では契約がすべて引き継がれるため、取引先との関係を継続することが可能です。
また、職員の雇用契約もそのまま継続できます。
一方で、提訴や不正請求などのリスクも引き継ぐ恐れも。デューデリジェンスを怠らないようにしましょう。

出資持分譲渡を行うとき、行政や医師会などへの届出は原則不要です。
社団医療法人の売り手と買い手のやりとりのみで譲渡を進められるため、比較的短い期間でM&Aを完了させることができます。
スムーズに進行した場合、1~2ヶ月ほどでM&Aが完了することもあるでしょう。

2.基金譲渡

「基金譲渡」とは、出資持分なし医療法人がM&Aを実施するときに用いられるスキームです。

出資持分がなく、基金の拠出により運営されている医療法人の場合、基金を譲渡することでM&Aを行います。
経営者を決定する過程は出資持分譲渡を行う場合と同様、社員を入れ替えることで進行します。

3.評議員の入れ替え

財団医療法人においては、評議員を入れ替えることによってM&Aを実行します。
財団医療法人では出資持分の譲渡も基金の譲渡もありません。

譲渡側の医療法人の評議員が辞めて、譲受側が入れ替わりで評議員になります。
そして議決権を有する評議員により過半数以上の賛成を獲得し、経営者を変更します。

4.合併

「合併」は、出資持分の有無にかかわらず選ぶことができるM&Aのスキームです。
合併には「吸収合併」と「新設合併」の2種類があります。
医療法人のM&Aにおいては、吸収合併を行うことがほとんどです。

「吸収合併」では、一方の医療法人を消滅させて、もう片方の医療法人を存続させます。
そして存続するほうの医療法人に消滅させる医療法人が持つ権利義務のすべてを承継させます。
「新設合併」とは、すべての医療法人を消滅させて、消滅させた権利義務を新たに設立した医療法人に承継させる方法です。

医療法人がM&Aの手段として合併を選んだ場合、医療審議会の承認と債権者保護の手続きが必要です。

都道府県の医療審議会は年に2~4回ほど行われています。
もし開催日を逃すと次の医療審議会まで話が進まなくなってしまうので注意しましょう。
医療審議会の開催日を確認したうえ、必要提出書類の準備を進めてください。

債権者保護の手続きは、債権者の利益を守るために必要なプロセスです。
財産目録や貸借対照表を作成したり、債権者に対して公告・催告を行ったりします。

合併ではこれらの過程があるため、出資持分譲渡や基金譲渡よりも比較的時間がかかります。

5.分割

「分割」は、出資持分なし医療法人あるいは財団医療法人のM&Aにおいて活用されるスキームです。
分割の方法には「吸収分割」と「新設分割」の2種類があります。

「吸収分割」とは、事業の権利義務の一部またはすべてを、既存の医療法人に引き継ぐ方法です。
「新設分割」の場合は、所有する一部またはすべての事業に関する権利義務を新規に設立した医療法人に承継させます。

合併のときと同様、分割を行う場合も医療審議会の承認と債権者保護の手続きをします。

6.事業譲渡

分院がある医療法人において利用されるM&Aのスキームが、「事業譲渡」です。
譲渡側の医療法人自体は消滅せず存続します。

事業譲渡では、医療法人が営む特定の事業のみを譲渡します。
譲受側にとっては、薄外債務を引き受けるリスクがないことがメリットです。

事業譲渡においては個別に権利移転の手続きをすることが必要です。
また、医療機関が譲渡の対象である場合は閉鎖・開設がともなうため、保健所や厚生局などの行政での手続きも求められます。
手続きは比較的煩雑なものになるので、時間に余裕をもって取り組みましょう。

そのほか、事業譲渡では職員の退職・再雇用の手続きが必要になります。
一度退職した際に職員がそのまま流出してしまう恐れもあるので注意しましょう。

合併によって法人類型が変更される

M&Aのスキームに合併を選択した場合、合併の前後で医療法人の類型が変わることがあります。

合併前後の医療法人の類型は、以下の表のとおりです。

合併前 合併後
出資持分あり社団 出資持分あり社団 (吸収合併の場合)
出資持分あり社団
(新設合併の場合)
出資持分なし社団
出資持分あり社団 出資持分なし社団 出資持分なし社団
出資持分あり社団 財団 出資持分なし社団または財団
出資持分なし社団 出資持分なし社団 出資持分なし社団
出資持分なし社団 財団 出資持分なし社団または財団
財団 財団 財団

医療法人の類型が変わると、財産権の扱いや税務に関することが変わることもあるので、事前に確認しておきましょう。

一般企業が医療法人とM&Aを行うときのスキーム

医療法人は非営利性が定められているため、株式会社などの一般企業がM&Aによって医療法人の経営権を直接的に掌握することはできません。
一般企業が医療法人を買収しようとする場合、間接的に医療法人の経営に関わる手法をとることになります。

営利性を持つ一般企業は、医療法人の社員になれません。
そのため、一般企業が選出した人物を社員・役員として送り込むことにより、医療法人の経営に自社の意思を反映させます。

資本業務提携を結ぶ場合もある

経営権が移ることはありませんが、資本業務提携もM&Aの手法のうちの1つです。

一般企業が医療法人に対して出資を行い、お互いの経営資源を活用しあう協力体制を築きます。
一般の企業同士の場合は出資元の会社に議決権が与えられますが、医療法人との資本業務提携の場合にはそれがありません。

医療法人M&Aを行う7つのメリット

医療法人がM&Aを行うメリットは、主に以下の7つです。

  1. サービスの提供範囲が広がる
  2. コストシナジーが期待できる
  3. 地域医療を提供し続けることができる
  4. 後継者問題を解決できる
  5. 職員の雇用を守ることができる
  6. 人材を確保できる
  7. 病床規模を拡大できる

M&Aによって得られるメリットはたくさんあります。
悩みを抱えている医療法人の経営者は、M&Aのメリットをぜひチェックしてください。

それぞれ解説します。

1.サービスの提供範囲が広がる

医療法人がM&Aを行うメリットの1つは、提供できるサービスの幅が広がることです。

経営している医療法人にはない診療科目や施設サービスを所有する医療法人とM&Aを実施した場合、提供できる医療・介護の範囲を広げられます。
M&Aを行うことにより、それぞれの医療法人が持つ強みを活かしたり、弱みをお互いに補完し合ったりすることが可能です。

2.コストシナジーが期待できる

医療法人がM&Aを行うことによって、コストシナジーを得られます。

すでに稼働している医療施設・介護施設を譲受できるため、ゼロから経営資源を整える時間・費用を大幅に削減することが可能です。
また、必要な物品もまとめて購入できるため、低価格で備品を揃えられることもあります。

3.地域医療を提供し続けることができる

病院が倒産して閉院した場合、地域医療を支える拠点が1つなくなってしまうことになります。
病床数が減ってしまうと、地域医療が逼迫する事態になることもあります。
入院や通院をしていた患者も、転院しなければならないことに少なからず不安を感じるかもしれません。

医療法人がM&Aを実施して病院が存続すれば、地域医療を提供し続けることができます。
地域医療に大いに貢献することができるでしょう。
病院を利用していた地域住民に対しても安心感を与えることができます。

4.後継者問題を解決できる

後継者が見つからず、解散せざるを得ない状況に陥っていた場合、医療法人M&Aは有効な手段です。

後継者にふさわしい人物がいなかったり、適性はあっても高額な相続税が原因で引き継げなかったりと、後継者問題の壁にぶつかることもあるでしょう。
しかしM&Aによって医療法人を譲渡することができれば、医療法人が消滅する事態を避けられます。

5.職員の雇用を守ることができる

医療法人がM&Aをするメリットの1つは、働く職員の雇用を守れることです。

医療法人が解散になってしまった場合、職員は雇用を失うことになります。
M&Aを行うことで医療法人を譲渡することができれば、職員の雇用を継続することが可能です。

手法によっては一度退職の形をとることもありますが、再雇用が行われるので、結果的には雇用が守られることになります。

6.人材を確保できる

医療法人がM&Aを行えば、人材を確保することができます。

医療法人に従事するのは、医師や看護師などの専門職です。
医師や看護師になるためには国家資格を取得しなければなりません。
専門性が高い職業であるため、一般企業よりも人材確保の難易度は比較的高めです。
そのため、M&Aは専門職の人材確保にかなり有効な手段となります。

7.病床規模を拡大できる

医療法人がM&Aを行う大きなメリットは、病床規模を拡大できることです。

医療法人における病床数は、各地方自治体の医療計画に基づき定められています。
自治体による制限があるので、病床は増やしたくても増やせません。
そこでM&Aを活用すれば、病床規模を拡大できます。

同一の医療県内にお互いの医療法人があれば、M&Aによる合併後、病院間で病床の移動ができるようになります。
病床数を増やしたいほうの病院に病床を移動させることが可能です。

医療法人M&Aを行う2つのデメリット

医療法人がM&Aを行うデメリットは、下記のとおりです。

  1. ルールを統一することが難しい
  2. 人間関係を新たに構築する必要がある

M&Aでは異なる法人同士が関わり合うことになるため、このような壁にぶつかることもあるでしょう。
以下で詳しく解説します。

1.ルールを統一することが難しい

医療法人がM&Aを行うデメリットの1つは、ルールを統一するのが大変なことです。
今まで全く違うルールで運営してきているので、譲渡先の運用方針と統一しようとすると摩擦が生じてしまいます。
ルールに変更があると、職員が混乱する可能性もあるでしょう。

両者の現存のルールを確認し、滞りなく業務が遂行できるように整えていくことが必要です。
歩み寄って間をとるようなルールにしたり、より効率的な新たなルールを作成したりするなど、柔軟な対応が求められます。
双方の医療法人の現場の声に耳を傾けて、ルール再編を進めていきましょう。
医療法人内で暗黙の了解で運営されていたルールがある場合は、言語化してマニュアルを作成してください。

2.人間関係を新たに構築する必要がある

医療法人がM&Aを実施したときに生じるデメリットは、人間関係を新たに構築しなければならないことです。
異なる医療法人で働いてきたために方向性が違うこともあり、最初はストレスを感じることがあるかもしれません。

医療法人M&A後、お互いが持つ価値観を尊重し合うことが大切です。
職員たちが良好な人間関係を築けるように、法人内で研修や交流会を開催することもおすすめです。

【譲渡側】医療法人M&Aの手順・流れ

ここでは、M&Aで医療法人を譲渡するときの手順・流れを紹介します。
医療法人を売却する際の流れは、基本的に下記の11ステップです。

  1. M&Aの支援機関に相談する
  2. 秘密保持契約を結ぶ
  3. 医療法人の価値算定をする
  4. ノンネームシートを作成する
  5. 譲受先候補へ情報開示を行う
  6. トップ面談を行う
  7. 譲受する医療法人を選定する
  8. 基本合意契約を締結する
  9. デューデリジェンスに対応する
  10. 最終契約書を締結する
  11. クロージングを行う

今回は、M&Aの仲介会社などの支援サービスを利用した場合の流れを例に紹介します。

1.M&Aの支援機関に相談する

医療法人のM&Aを考え始めたら、M&Aの支援機関に相談してみましょう。

M&A仲介会社はM&Aに関する豊富な知識・経験を持っています。
「何から始めたらよいのか分からない…」という状態でも、相談から成約までトータルにサポートしてくれるでしょう。

レバレジーズM&Aアドバイザリー株式会社は相談を無料で受け付けています。
料金体系はM&Aが成約に至ったときに料金が発生する「完全成功報酬型」です(買い手側のみ中間金あり)。
M&Aをご検討している医療法人の経営者の方、ぜひお気軽にお問い合わせください。

2.秘密保持契約を結ぶ

M&Aの支援機関にサポートの依頼をしたら、秘密保持契約(NDA)を結びましょう。
秘密保持契約とは、医療法人に関する機密情報を第三者に開示しない約束をさせる契約のことです。

秘密保持契約を締結することで、情報漏えいを抑止する意識が高まることが期待できます。
また、秘密保持契約のなかであらかじめ情報漏えいがあった場合の対応法を定めておけば、万が一トラブルが起こってしまったときにも迅速に対応できるようになります。

3.医療法人の価値算定をする

M&Aによって譲渡する予定の医療法人の価値算定をします。
価値算定の方法は、DCF法や時価純資産法、類似会社比較法などです。

M&A仲介会社に支援を依頼していた場合、適切な手法を選んで価値算定を行ってくれるでしょう。
複数の手法を用いて価値算定をする場合もあります。

4.ノンネームシートを作成する

譲受先に公開するノンネームシートを作成しましょう。
ノンネームシートとは、匿名で医療法人の情報を載せた資料です。

M&Aを実施に移す前に「M&Aで譲渡しようとしていること」が表沙汰になると、医療法人の経営に悪影響を及ぼす恐れがあります。
そのため、記載内容は医療法人が特定されないような情報にとどめます。

ノンネームシートの項目は、医療法人の概要や事業内容、譲渡に至った理由、譲渡の希望価格などです。
匿名性を守るため、事業内容や数字はおおよその情報を載せてください。

5.譲受先候補へ情報開示を行う

ノンネームシートを見てオファーをくれた譲受候補に対して、情報開示を行います。
M&Aの話を進めたいと思えるような魅力的な候補があれば、仲介会社に伝えてください。

6.トップ面談を行う

お互いの理解を深めるために、M&Aの譲渡側・譲受側の経営者同士でトップ面談を行います。
M&A後の経営戦略や取引条件などについて話し合いましょう。

トップ面談は、M&Aの相手に選んでもよい法人なのかどうかを見極める大切な場です。
不利な情報を隠して進めると後になってトラブルに発展するので、嘘のない情報を伝えてください。

7.譲受する医療法人を選定する

トップ面談後、M&Aを希望する譲受先から意向表明書が提出されます。
意向表明書を出してくれた譲受先の中からM&Aを行う相手を選んでください。

8.基本合意契約を締結する

M&Aの実施に対して双方の意思が決まったら、基本合意契約を締結しましょう。
基本合意書(MOU)を用意してください。

基本合意契約を交わすことにより、今後のM&Aを円滑に進めやすくなります。
基本合意書の内容は、M&Aのスケジュールや取引価格、法的拘束力の範囲・有無に関することなどです。

9.デューデリジェンスに対応する

デューデリジェンス(DD、買収監査)とは、買収する予定の医療法人の価値や事業内容、リスクなどについて調査することです。
譲受側が、譲渡側の医療法人に対して実施します。

譲渡側の医療法人は、デューデリジェンスが行われたら真摯に対応することが必要です。
譲受側からの質問に回答しましょう。
資料の提出が求められることもあります。

10.最終契約書を締結する

デューデリジェンスが終わり、M&Aを安心して実施できる状態になったら、いよいよ最終契約書(DA)の締結です。
最終契約書の記載内容は、確定した取引価格や成約事項、クロージング条件などです。

M&Aの最終契約書には法的拘束力があります。
締結する前に、最終契約書の内容をしっかり確認してください。

11.クロージングを行う

最終契約を締結したら、クロージングを行いましょう。
クロージングとは、M&Aの最終契約書の締結後に実施する、経営権の移行に関する作業です。

クロージングの内容は、選んだM&Aのスキームによって異なります。
M&A仲介会社にも確認し、必要な手続きを漏れなく完了させてください。

職員や取引先、患者などへの周知もクロージングに含まれます。
説明が十分にされていないと不安感を抱かせてしまうことにもつながるので、入念に準備をしたうえで周知を行ってください。

【譲受側】医療法人M&Aの手順・流れ

ここでは、M&Aで医療法人を譲受する買い手側の手順・流れを紹介するので参考にしてください。

医療法人を譲受したいと考えたとき、基本的に下記の10ステップの手順を踏んでM&Aを進めます。

  1. M&Aの支援機関に相談する
  2. 譲渡先を選定する
  3. 秘密保持契約を結ぶ
  4. ネームクリアを打診する
  5. トップ面談を行う
  6. 意向表明書を出す
  7. 基本合意契約を締結する
  8. デューデリジェンスを実施する
  9. 最終契約書を締結する
  10. クロージングを行う

それぞれの手順について、詳しく解説します。

1.M&Aの支援機関に相談する

M&Aを行うには法律の知識や専門的なノウハウが必要になるため、自力ですべて進めようとすると大変です。
M&Aを支援してくれる機関には経験豊富なアドバイザーがいるので、活用すればM&Aが円滑に進みやすくなります。
無料で相談を受け付けている支援機関も多いので、気軽に相談してみましょう。

レバレジーズM&Aアドバイザリー株式会社には、M&Aに精通したコンサルタントが在籍しています。
相談料は無料で、料金体系はM&Aが成約に至ったときに料金が発生する「完全成功報酬型」です(買い手側のみ中間金あり)。
関わるすべての人にご満足いただけるサービスを心がけておりますので、ぜひお問い合わせください。

2.譲渡先を選定する

M&Aに求める条件を伝えると、M&Aの仲介会社がニーズに合った譲渡先を紹介してくれます。
ノンネームシートの内容やヒアリングの結果を参考にしながら、M&Aの相手を選びましょう。

3.秘密保持契約を結ぶ

次のステップであるネームクリアの打診に向けて、秘密保持契約(NDA)を結びます。
秘密保持契約を結ぶことで、機密性が高い情報の漏えいを防ぐ効果があります。

4.ネームクリアを打診する

ノンネームシートの内容を見てM&Aの意向が高まった候補があったら、ネームクリアを打診しましょう。

「ネームクリア」とは、譲渡先候補の医療法人に対してより詳細な情報開示を求めることです。
ネームクリアを行うと、名前をはじめとする医療法人の情報が判明します。

5.トップ面談を行う

よりお互いの理解を深めていくために、トップ面談を実施してください。
経営者同士で集まり、M&Aの内容や今後の経営の方向性などに関して話し合います。

また、M&Aを実施するにあたって懸念点があれば、トップ面談の時点で伝えておきましょう。
隠したまま進めてしまうと、後日揉める原因になることも。M&Aは信頼関係が非常に重要なので、正直に伝えてください。

6.意向表明書を出す

買収したい医療法人に対して、意向表明書(LOI)を出します。

意向表明書とは、買い手である譲受側の医療法人が売り手の譲渡側の医療法人に対して提出する書類です。
意向表明書には購入意思やM&Aの希望条件、スケジュールなどが記載されています。

7.基本合意契約を締結する

意向表明書を提出した結果、譲渡先の医療法人として選ばれたら、基本合意契約の締結に進みましょう。

基本合意書(MOU)には、お互いが合意した内容が記載されています。
M&Aの基本条件や取引価格、独占交渉権の付与、法的拘束力の有無などについて書かれた書類です。
基本合意契約で相互の合意内容を再確認することで、今後のM&Aがスムーズに進行する効果が期待できます。

8.デューデリジェンスを実施する

デューデリジェンス(DD)を実施します。
買収する予定の医療法人に対して調査を行い、価値・リスクを明らかにしましょう。

デューデリジェンスで調査するジャンルは、事業の内容や税務、財務、法務などさまざまです。
のちに想定していたほどの価値がないことや重大なリスクが発覚した場合、M&Aのシナジー効果が得られなくなる恐れがあります。
あらゆる側面から慎重に調査を行うことがおすすめです。

9.最終契約書を締結する

デューデリジェンスを実施して問題がなければ、最終契約書(DA)の締結に進みましょう。
最終契約書は、法的拘束力がある書類です。
書面の内容を念入りに確認したうえで締結してください。

10.クロージングを行う

M&Aの取引を終えたら、クロージングを実施します。

「クロージング」とは、M&Aの取引後に経営権を移行させることです。
クロージングには行政の手続きや雇用契約の手続きなども含まれます。
クロージングの内容は選択したM&Aのスキームによって異なるので、確認したうえで実行に移りましょう。

医療法人M&Aに必要な5つの行政の手続き

医療法人がM&Aを行う場合、行政の手続きが必要になります。

  1. 定款変更
  2. 法人登記変更
  3. 役員変更
  4. 届出事項変更
  5. 開設許可事項の許可・変更

医療法人のM&A特有の行政手続きは、主に5つです。

1.定款変更

法人名や所在地、決算時期などに変更がある場合は定款変更を行いましょう。

医療法人がM&Aを行って定款変更をする場合、認可手続きが必要です。
認可の手続きは各都道府県知事に対して行います。

2.法人登記変更

医療法人がM&Aを実施したことで、本店所在地の変更や理事長の交代などがあった場合は、法人登記変更をしてください。
法人登記変更は、法務局に対して手続きを行います。

3.役員変更

医療法人がM&Aを実施して役員が交代したときは、各都道府県知事へ届出を行う必要があります。
役員変更届を提出しましょう。
また、役員就任承諾書や履歴書、印鑑証明書などの提出が求められることもあります。

4.届出事項変更

医療法人M&Aの実施によって医療機関の名称や代表者、保険医などに変更があった場合、地方厚生局に届出事項変更の届出をすることが必要です。
管轄内の地方厚生局に届出を提出してください。

5.開設許可事項の許可・変更

医療法人がM&Aを行うことで開設許可事項に変更が生じたときには、医療機関が所在する市町村の保健所に申請する必要があります。

医療機関の開設目的や医療従事者の定員、建物の構造などが変更される場合は「開設許可事項一部変更許可申請」をしましょう。

医療法人の名称や管理者、診療科目などが変わるときは「開設許可事項一部変更届」を提出してください。

医療法人M&Aを成功させる5つのポイント 

ここでは、医療法人M&Aを成功させるポイントを5つ紹介します。

  1. M&Aの準備を早めに始める
  2. M&Aを行う目的を明確にする
  3. 相手の医療法人について調査する
  4. 関係者に説明をする
  5. M&Aの仲介会社を利用する

ポイントを押さえてM&Aを進めていきましょう。

1.M&Aの準備を早めに始める

医療法人M&Aにはたくさんの時間がかかります。
M&Aを完了させたい時期に間に合うように、早めに準備に取りかかりましょう。

医療法人M&Aが選択肢に浮かんだら、準備をスタートしてください。
現在の病院の経営状況をまとめたり、価値算定を依頼したりするなど、今の段階でできることから少しずつでも進めていくことがおすすめです。

2.M&Aを行う目的を明確にする

医療法人M&Aを行うときは、まずM&Aを実施することで叶えたい目的を明確にしてください。
目的によって選ぶべきM&Aのスキームが異なります。
適切なスキームを選択してM&Aを成功させるために、目的をはっきりさせましょう。

3.相手の医療法人について調査する

M&Aを成功させるポイントの1つは、相手の医療法人についてしっかり調査をすることです。
提供された資料を入念に読み込んだり、実際に顔を合わせたりして、相手の医療法人への理解を深めましょう。

また、買い手側はM&Aのプロセスにおいてデューデリジェンスを行います。
デューデリジェンスによって買収予定の医療法人の価値やリスク、コンプライアンス違反の有無などを明らかにしてください。

4.関係者に説明をする

医療法人のM&Aを実施する際は、関係者にしっかり説明をすることが大切です。
取引先や患者に対し、M&Aを行う目的や今後の展望などの情報を伝えてください。

職員への説明は、最終契約書を締結したタイミングで実施します。
医療法人M&Aの内容や今後の方針などを共有しましょう。
また、職員の配置や業務内容、待遇などに関することも説明してください。

5.M&Aの仲介会社を利用する

医療法人のM&Aをサポートしてくれる仲介会社を利用することも、成功させるポイントの1つです。
M&Aの仲介会社は専門的な知識・経験を備えており、M&Aの検討段階から成約、クロージングまでサポートしてくれます。
また、M&Aの相手探しや交渉もしてくれるため、より良い条件で医療法人M&Aを実施できる可能性を高められます。

無料で相談に応じている仲介会社も多数あるので「何から手をつけたら良いのか分からない…」と悩んでいる段階でも相談してみましょう。

レバレジーズM&Aアドバイザリー株式会社は、M&A全般をサポートする仲介会社です。
豊富なノウハウを持ったコンサルタントが、親身になって支援させていただきます。

料金体系はM&Aご成約時に料金が発生する完全成功報酬型です。
M&Aのご成約まで、無料でご利用いただけます(譲受側のみ中間金あり)。

ご相談も無料です。M&Aをご検討の際には、ぜひお気軽にご連絡ください。

医療法人M&Aの価格相場を知る2つの方法

医療法人M&Aの価格相場を知る方法は、主に下記の2つです。

  1. 時価純資産法
  2. 年買法

なお、一般企業の売却価格の相場を算出する方法の1つに「類似会社比較法」がありますが、医療法人の価値算定においては基本的に使用されません。医療法人は上場できず、比較する対象がないためです。
また、大規模な営利企業における算定方法として用いられる「DCF法」も、非営利性を持つ医療法人のM&Aではあまり使われません。

医療法人の価値算定でよく用いられる「時価純資産法」「年買法」の2つの方法について解説します。

1.時価純資産法

「時価純資産法」とは、医療法人M&Aで売却したときの相場を純資産の時価を参照して算定する方法です。
保有する資産と負債の時価を算出し、資産の時価から負債の時価を差し引いて売却相場を出します。

時価純資産法は、時価が変動しやすい土地や赤字の事業が売却対象に含まれるときに用いられることが多い計算方法です。
医療法人M&Aの価格相場を出す際によく活用されます。

2.年買法

「年買法(年倍法)」とは、時価純資産に1~5年分の営業利益を足して価値を算定する方法です。

医療法人M&Aを実施した場合のおおよその価格相場を早く計算できることが、年買法のメリットです。
一方で、年買法は適正価格から大きく乖離した価格を算出する可能性もあるので注意しましょう。