ロングリストとは?ショートリストとの違いやM&Aでの役割、作り方を解説

2024年2月6日

ロングリストとは?ショートリストとの違いやM&Aでの役割、作り方を解説

このページのまとめ

  • ロングリストはM&Aの候補企業を一覧にしたリスト
  • ロングリストのリストアップは大まかな条件を設定して実施する
  • ショートリストは、細かい条件によりロングリストから候補を絞り込んだリストのこと
  • ロングリストはM&Aの実施目的や基準をあらかじめ決めてから作成する
  • 有用なロングリスト作成をするためには専門家のアドバイスを受けることがおすすめ

「M&Aでロングリストを作りたいけど、どのように作るか分からない」と悩んでいる経営者も多いことでしょう。候補先の精度を高めるために、ポイントを押さえてロングリストを作成することが大切です。
本コラムでは、ロングリストの役割やショートリストの違いを紹介。また、ロングリストの作り方や、記載する情報、作成のポイントを解説します。専門家と相談しながら、良いロングリストを作りましょう。

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M&Aでのロングリストとは?役割と意味 

M&Aのロングリストとは、相手企業の候補を一覧表示したリストのことです。ロングリストでは候補先を幅広くリストアップします。
社内でリストアップの基準を決め、基準に合う企業の情報をまとめておきます。
ロングリストを作成することで、候補企業を比較しやすくなり、M&Aの相手を絞りやすくなります。
ロングリストの作成後、条件を厳しくしてさらに絞り込み、ショートリストを作成することが一般的です。

ロングリストの記載項目

ロングリストでは、次のような項目を記載するのがおすすめです。

  • 企業名
  • 代表者名
  • 所在地
  • 扱う商品やサービス
  • 資本金額
  • 従業員数
  • 売上・利益
  • 企業WebサイトのURL
  • 担当者名
  • 問い合わせ先のメールアドレス

ロングリストには、決められたルールはありません。ほかに希望条件があれば、併せてリストに記載しましょう。
ロングリストはショートリスト作成時にも使用するため、分かりやすくまとめることが大切です。

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ロングリストとショートリストの違い

ショートリストとは、ロングリストから候補を絞り込んだリストのことです。M&Aを実施するために、より適切な企業をリストアップする目的で作成します。

ロングリストの段階では、業種や事業内容など幅広い基準で選定するため、リストアップが100社を超えることもよくあることです。
一方、ショートリストの作成時には、買収ニーズやシナジー効果などに関する条件を設けることでより詳細に絞り込みます。そのため、候補は5社から10社までと少なくなります。

ロングリストは候補外の企業を省く目的で選定し、ショートリストはM&Aの具体的な交渉を持ち掛ける相手を絞り込むために選定する点で異なっています。

ショートリストの役割

ショートリストは、選択と集中を実施するために必要です。ロングリストからさらに相手企業の候補を絞り込むことで、自社にとって有意義なM&Aを実施できる相手が見つかりやすくなります

また、機密情報をむやみに公開しないためにも、ショートリストの作成は必要です。
M&Aを進めるにあたり、自社の内部情報を相手に知らせることが必要です。候補企業が多いと機密事項が拡散してしまうことになってしまいます。
ショートリストを活用して、機密の漏洩を最小限に抑え、スムーズなM&Aの実現を目指しましょう。

ショートリストを利用するケース

ショートリストは、M&Aだけでなく取引先の選定にも用いることがあります。
ショートリストには相手企業の事業内容や規模などが端的にまとめられているため、自社にとって有意義かつシナジー効果が期待できる企業を選ぶときに役立ちます。
また、自治体もショートリストを作成し、提携して事業を行う民間企業を絞り込むことがあります。

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M&Aでのロングリストの作り方 

ロングリストの作り方は、次の手順で進めます。

  1. M&Aの実施目的を決める
  2. ロングリストの基準を作る
  3. 企業情報を集める
  4. リストに残す企業情報を整理する

手順ごとに詳しく解説します。

1.M&Aの実施目的を決める

リスト作成前に、まずはM&Aの実施目的を決めましょう。M&Aの目的が決まっていないと、リストアップの条件を決定しにくいからです。
まずは、なぜM&Aを行うか考え、目的を明確にしましょう。目的が決まると、M&A実施に必要な条件や希望する交渉相手が見えてきます。

2.ロングリストの基準を作る

リストを作成するための、基準を作りましょう。
ロングリストの段階では、おおまかに基準を決めることがポイントです。M&A対象に該当しない企業を省くイメージで作成すると良いでしょう。

たとえば、「資本金が〇〇円以上」と決めておくと、リストアップがしやすくなります。
また、業種や希望価格などを基準にし、対象企業だけをリストアップしても良いでしょう。

3.企業情報を集める

基準が決まったら、その基準に該当する企業の情報を集めましょう。
企業情報は、次のように入手します。

  • 企業の公式サイト
  • 信用調査会社
  • M&A仲介会社などの専門家が持つデータベース

集める企業情報は任意で決めます。
希望条件を満たしているか、情報を確認しましょう。

4.リストに残す企業情報を整理する

情報が集まったら、リストに残す企業情報を整理しましょう。
細かな情報はショートリストで精査するため、まずは大まかな情報で問題ありません。この時点で、希望条件を満たしていない企業は除外するようにしましょう。
希望条件を満たしていない企業にM&Aを打診した場合、目的や希望どおりにM&Aが達成できない可能性が高まります。
ロングリストの段階では、100社前後を目安に絞ると良いでしょう。

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有用なロングリストを作成する6つのコツ 

ロングリスト作成では、次のようなポイントを意識しましょう。

  1. リスト作成前に希望条件を決める
  2. 対象企業とのシナジーを考慮する
  3. M&Aアドバイザーに相談する
  4. 自社の条件に合わせて記載内容を決める
  5. 予算に合った企業を選ぶ
  6. 多くの候補先を選定する

それぞれのポイントを解説します。

1.リスト作成前に希望条件を決める

ロングリスト作成前に、希望条件を決めるようにしましょう。
希望条件や戦略、M&Aの目的を決めておくことで、リストアップがしやすくなります。
たとえば、同業他社のM&Aを目的にしている場合、他業種のリストアップは不要です。
また、新規事業への参入を考えている場合は、対象の事業を所持している企業をリストアップする必要があるでしょう。
ロングリスト作成前に希望条件を決めておけば、スムーズに必要な情報を集められます。

2.対象企業とのシナジーを考慮する

リストアップの際は、対象企業とのシナジーを考慮しましょう。
たとえば買い手企業の場合、以下の3点に着目することが大切です。

  • 知識やノウハウをお互いの事業で活用できるか
  • 販路拡大が見込めるか
  • 経営資源の保管が可能か

売り手企業の場合も、シナジー効果は重要です。
シナジーが期待できる企業と交渉できれば、高値で売却できる可能性が高まるでしょう。

3.M&Aアドバイザーに相談する

ロングリストは自社内だけで作成せず、M&Aアドバイザーに相談しながら進めましょう。専門家が加わることで、不要な企業のリストアップを避けたり、重要な企業のリスト漏れを防いだりできます。

経験豊富なM&Aアドバイザーであれば、どのようなロングリストを作成すれば良いかを熟知しています。M&A成功に向けて、適切なロングリスト作成のサポートが期待できるでしょう。

M&Aでは、ロングリスト作成以降の段階においてM&Aアドバイザーに協力してもらうケースもあります。ロングリスト作成段階から相談しておけば、M&Aが始まってからもサポートを受けやすいでしょう。

M&Aアドバイザーに相談する3つのメリット

M&Aアドバイザーに相談することには、次のメリットがあります。

  • 幅広く相手候補を紹介してもらえる
  • M&A成立までの時間を短縮できる
  • M&Aまで一貫したサポートを受けられる

M&Aアドバイザーに相談すると、希望に合う相手企業の候補を紹介してもらえます。
また、M&Aを進めるうえでの疑問や手続きに適切に対応してくれるため、自分で調べたり複数の専門家に相談したりする必要がなく、M&A成立までの時間が短縮できるのもメリットです。
さらに、M&Aに特化した支援を行っているため対応範囲が広く、M&Aに関するトータルサポートをしてもらえます。

M&Aアドバイザーに相談するときの注意点

M&Aアドバイザーは相手企業の候補を紹介してくれますが、客観的に見てよいと思われる企業を紹介してくれるとは限りません。

M&Aアドバイザーによっては、アドバイザー自身やアドバイザーが所属する会社にとって利益になる企業を強く推薦する可能性があります。また、相手企業に対する希望などを伝えても、意向が反映されない可能性も想定されます。

誠実な対応をしてもらえないときは、M&Aアドバイザーを代えてもらうか、異なるM&Aアドバイザリー会社に相談するようにしましょう。

4.自社の条件に合わせて記載内容を決める

ロングリストの記載内容は、自社が希望する条件に合わせて決めましょう。
たとえば、海外進出を検討している企業は、対象企業が進出している地域や所持している支店の情報も記載しておくと、効果的なリストになります。

ただし、情報が多過ぎた場合、リストの整理や精査が大変になります。M&Aに不要な情報はロングリスト作成の時点で削除しておきましょう。

5.予算に合った企業を選ぶ

ロングリスト作成時には、予算に合った企業を選ぶようにしましょう。
事業内容などが条件に合っていても、予算を超えてしまえばM&Aが実行できません。たとえば、予算が1億円しかない状況で、買収に5億円掛かる企業をリストアップしても現実的ではないでしょう。

買収額に関しては、対象企業の総資産や売上から、大体の規模が想定できます。予算に合わない企業は、リストから外しておきましょう。

6.多くの候補先を選定する

リストアップする企業は、多くの候補先を選定しましょう。基準が厳し過ぎると、好条件の企業を見落としてしまう可能性があります。

ショートリストの作成時に細かく絞ればよいので、ロングリストの段階では、基準を広く持っておきましょう。すべての条件に合致する企業を見つけることは難しいことを前提に、候補先の選定を行うことが大切です。

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ロングリストからショートリストを作成する4つのポイント

ロングリストからショートリストへ絞り込むときは、次のポイントに注目しましょう。

  1. 自社のニーズを客観的に分析する
  2. ニーズ別にロングリストを分類する
  3. ニーズに合わせて優先順位を決める
  4. NG企業を除く

それぞれのポイントについて解説します。

1.自社のニーズを客観的に分析する

自社にとって理想的な相手であっても、相手企業にとって自社が理想的な相手でなければ、交渉は成立しません。ロングリストから絞り込むときは、まずはどのような企業なら自社を買収したいと思うか、客観的にニーズを分析しましょう。
主なニーズとしては、次のものがあります。

  • 経営資源を獲得したい
  • 事業を拡大したい
  • リスク分散をしたい
  • シナジー効果を得たい
  • 成長企業に投資したい

自社に対するニーズがわかると、どのような企業なら自社とのM&Aを希望するのかを絞り込みやすくなります。

2.ニーズ別にロングリストを分類する

ロングリストに記載されている企業を、ニーズ別に分類しましょう。
たとえば、「自社の経営資源を獲得したい」「自社と提携することでシナジー効果を得られる」などのニーズに分けて、企業をロングリストからピックアップします。
ニーズごとに企業を分類することで、ロングリストからニーズの数と同数のショートリストを作成できます。

この段階でいずれのショートリストにも分類されない企業は、ショートリストには記載しません。
しかし、これらの企業も異なるポイントから見れば自社とのマッチングの可能性があるため、ロングリストには残しておきましょう。

3.ニーズに合わせて優先順位を決める

ショートリストに分類した後、各企業の業績や自社のニーズに合わせて優先順位を決めます。
なお、M&Aでは優先順位1位の企業から交渉を進めていきますが、必ずしも上位企業との交渉が成立するとは限りません。

また、ロングリスト・ショートリストに記載されている相手企業の条件が理想的なものであっても、実際に相手企業の代表者と話し合い、内情を知れば、合わない部分が見えてくることもあります。
優先順位を決めておくことで、交渉が成立しなかった場合に慌てずに次の候補企業へアプローチを行うことができます。

4.NG企業を除く

M&Aを検討中であることを秘密にしておきたい企業がロングリストに含まれている場合は、ショートリストから除外してください。
次の企業はM&Aの相手としてNGになる可能性があります。

  • 取引先
  • 取引金融機関
  • 同業他社

会社を売却しようと考えていることが取引先に知られてしまった場合、取引を減らされたり打ち切られたりするおそれがあるでしょう。
十分な情報が不足している状態で会社売却の情報が金融機関に漏洩すると、「資金繰りが悪化しているのかもしれない」と思われて、融資が制限されるリスクがあります。

また、同業他社には特に注意が必要です。場合によっては自社の機密情報が知られてしまい、競争に悪影響を及ぼします。

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まとめ 

M&Aを成功させるためには、M&A相手の選定が重要です。まずはロングリストを作成し、自社のM&Aにふさわしい企業を選定しましょう。
また、ロングリストの作成には、専門家に相談しながら進めることがおすすめです。M&Aアドバイザーや仲介会社であれば、M&Aの経験をもとにした的確なサポートが期待できます。

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