このページのまとめ
- 休眠会社も売買は可能
- 休眠会社を買うメリットは、安い相場で購入でき、新規事業が始めやすい点
- 休眠会社を売るメリットは、廃業コストを抑え、売却資金が入手できる点
M&Aを実施する際、休眠会社の売買を行うケースも増加しています。休眠会社は普通の企業よりも相場が安く購入できるからです。また、売り手側も、廃業コストを抑えて売却できるメリットがあります。休眠会社の扱いをどうするか、検討している経営者も多いことでしょう。本記事では、休眠会社を売買するメリットやポイント、注意点を解説します。
目次
休眠会社とは
休眠会社とは、会社の登記は行われているものの、企業運営自体は行われていない状態の会社を指します。会社法第472条では「株式会社であって、当該株式会社に関する登記が最後にあった日から十二年を経過したもの」とされ、12年が期限と定められています。休眠会社に関しては、運営が見られない場合、「みなし解散」の対象です。事業継続を行う意思がある場合は手続きを行う必要があり、手続きが行われない場合には解散とみなされます。
参照元:e-Gov法令検索「会社法」
参照元:法務省「令和4年度の休眠会社等の整理作業(みなし解散)について」
休眠会社も売買の対象にできる?
M&Aを行う場合に気になる点が、休眠会社でも売買の対象にできるかどうかです。結論から言うと、休眠会社でも売買の対象になります。注意点としては、休眠会社に価値がなければ、売買の対象になりにくい点です。たとえば、許認可を所持しており、許認可獲得を目的にする企業がいる場合だと、売買できる可能性が高まります。このように、休眠会社も売買の対象になります。ただし、企業価値が高まりにくい点には注意が必要です。
ペーパーカンパニーとの違い
休眠会社と混同されやすいものに、ペーパーカンパニーがあります。ペーパーカンパニーとは、登記はなされているけれど、運営されている実態がない会社のことです。そのため、事業が行われていない状態の休眠会社とは違う点に注意しましょう。また、ペーパーカンパニーの場合、法律上の定義はありません。加えて、税金対策や債務差し替えを目的に設立されるケースもあり、ネガティブな認識を持たれやすいことも覚えておきましょう。
休眠会社が発生する理由
事業を廃業せずに、休眠会社として残しておくのはなぜでしょうか。ここでは、休眠会社の発生で考えられる4つの理由を紹介します。
- いつか事業を再開しようとしている
- 会社清算の手続きが面倒
- 後継者不在で事業が継続できない
- 事業削減を実施した
いつか事業を再開しようとしている
休眠会社で多い理由が、いつか事業を再開しようとしているケースです。別事業が忙しい、事業に注力する時期じゃない、などの理由で、休止していることもあります。事業を新しく始めるのは、手間や時間が掛かります。そのため、休眠会社で残しておき、いつか事業を再開できるようにしている状況です。
会社清算の手続きが面倒
会社清算の手続きが面倒で、休眠会社を残して置くケースもあります。会社を廃業する際にも、さまざまな手続きが必要だからです。経営者によっては、廃業する労力もなく、放置してしまうケースがあります。このように、事業継続の意図がなくても、休眠会社が発生するケースも考えられます。
後継者不在で事業が継続できない
後継者が不在で、事業が継続できない休眠会社もあります。この場合は、後継者が見つかれば、事業が再開する可能性もあるでしょう。たとえば、後継者が見つからないまま引退するケースもあります。また、急に経営者が運営できなくなり、後継者探しが間に合わないケースもあるでしょう。このように、後継者がいなくなってしまった場合も、将来の再開に備えて、休眠会社を残しておく理由になります。
事業削減を実施した
事業削減を実施した結果、休眠会社が発生するケースもあります。事業を進める場合、新しい事業を始めたり、主力事業に集中したりと、さまざまな経営判断が行われるからです。その際、必要のなくなった企業を休眠会社にして、置いておくこともあります。もしかしたら、再度運営するケースもありえるため、休眠会社を残しておく状況です。
休眠会社を売買するメリット
休眠会社を売買する主な目的としては、比較的安い相場価格で企業を購入し、新事業をスタートさせるケースが多いようです。事業が動いておらず、企業価値が低くなりやすいため、一般のM&Aよりも購入価格を抑えられる可能性があります。
さらに、休眠会社を買収した場合は会社の設立に必要な登記などの手続きを省略できるため、スピード感をもって新規事業を開始させたい場合にも有効です。
休眠会社の売買の目的を確認したところで、得られるメリットについても確認しておきましょう。。ここでは、休眠会社ならではのメリットを買い手と売り手の立場に分けてご紹介します。
買い手のメリット
休眠会社の売買によって、買い手は次のメリットを得られます。
- 許認可を獲得できるケースがある
- 資本金が不要
- 社歴のある会社を獲得できる
一から会社を作るのではなく、これまでに実績を積んでいる会社を購入することで、その後の運営がしやすくなる可能性があります。買い手側のメリットの内容を詳しく把握しておきましょう。
許認可を獲得できるケースがある
休眠会社が許認可を所持している場合、買収でそのまま取得できるケースもあります。自社で新たに取得する必要がなくなることは、メリットになるでしょう。許認可の取得には、手続きの時間はもちろん、費用も必要です。許認可を所持している休眠会社を狙い、買収を行うことで、事業を行いやすくなるメリットが生まれます。
資本金が不要
休眠会社の買収は、資本金が不要になる点もメリットです。会社設立時の資本金がネックになる経営者も多く、問題解決に効果的でしょう。たとえば、資本金500万円の休眠会社を買収できれば、資本金500万円を用意しなくても、資本金500万円があることと同じ状態になります。資本金の額は、会社の信用に反映される部分です。本来の額よりも低い金額で手に入るため、買い手側にとってメリットになるでしょう。
社歴のある会社を獲得できる
社歴のある会社を獲得できる点も、休眠会社買収のメリットです。社歴も資本金同様、企業の信頼につながります。たとえば、社歴が1年の会社と、社歴が10年の会社があるとします。同じ状態だった場合、10年も運営されている会社の方が、評価されるでしょう。休眠会社は会社の状態で放置されているため、社歴は継続して残ります。相場よりも安く、社歴のある会社を獲得できる点もメリットになるでしょう。
売り手のメリット
休眠会社の売買は、買い手だけでなく売り手にも次のようなメリットをもたらします。
- 廃業コストを抑えられる
- 高価格で売却できるケースがある
- 節税できるケースがある
事業を廃業する際には、さまざまな手続きが必要です。休眠させていた会社を売りに出すことで、いくらかのメリットを得られる可能性があります。
廃業コストを抑えられる
売り手側のメリットは、廃業コストを抑えられる点です。譲渡を行うことで、利益になる可能性もあります。廃業の場合、債務返済を行うケースもあり、負担が掛かります。また、手続きや登記など、時間的なコストも必要でしょう。休眠会社を売買できれば、利益になる可能性もあります。廃業コストを抑えられる点は、売り手側の大きなメリットでしょう。
高価格で売却できるケースがある
会社の状況によっては、高価格で売却できるケースもあります。たとえば、許認可を所持している企業は、休眠会社の相場よりも高額で売却できるでしょう。許認可に関しては、取得が難しかったり、時間が掛かるケースもあります。新しく事業参入する企業にとっては、許認可がネックになるケースも多い状況です。このような理由から、休眠会社でも高価格で売却できる可能性もあります。
節税できるケースがある
休眠会社を売却したことで、節税につながるケースもあります。税金計算の所得に影響が出るためです。たとえば、休眠会社を売却した結果、譲渡損失になるケースもあるでしょう。この場合、所得が減少するため、節税につながります。このように、休眠会社の売却によって、節税になるケースもあることを知っておきましょう。
休眠会社を売買する際の相場
休眠している株式会社を売買する際の相場は、10万円~30万円程度です。最低額では3万円程度から、取引されるケースもあります。
有限会社の場合は、20万円~50万円程度で休眠会社が売買されることが多いでしょう。最低額は株式会社と同様に、数万円からとなっています。
ただし上記は休眠会社売買におけるボリュームゾーンの価格相場であり、実際には取引額が数千万円を超えるケースもあるようです。取引額に影響を与える要素としては、業歴や資本金額、許認可の有無などが挙げられます。
休眠会社を買収する際のポイント
休眠会社を買収する際に、覚えておきたいポイントを紹介します。できるだけ良い条件で買収をするために、事前知識をつけておきましょう。
- 財務状況の良い案件を選ぶ
- 表明保証条項について話し合う
財務状況の良い案件を選ぶ
休眠会社を買う場合、財務状況の良い案件を選びましょう。財務状況に問題がある場合、損をしてしまう可能性があります。また、財務状況を確認するためにも、デューデリジェンスの実施が大切です。想定外のリスクに頭を抱えないように、専門家に確認してもらいましょう。
表明保証条項について話し合う
表明保証条項とは、会社の売却に際して隠し事をせず正しい情報を提供していることを示す証明書です。売却側としては、会社を高く売りたいという思いから、債務を明確にすることを拒む可能性があります。
表明保証条項を結んでいれば、万が一売却側が債務を隠していたとしても、取り決めに則って対処することが可能です。いくら買収前にデューデリジェンスを実施しても、トラブルが起きてしまうケースもあります。
事前にできる対策は取っておくのがよいでしょう。
休眠会社を売却する際のポイント
休眠会社を売却する側としては、以下のポイントを踏まえておく必要があります。
- 許認可を取得しておく
- 債務状況を説明できるようにする
- 繰越欠損金を確認する
- 確定申告をしておく
会社の売買に伴うトラブルを防ぐためにしておくべきことを解説します。
許認可を取得しておく
休眠会社を高く売却したい場合は、許認可を取得しておく必要があります。事業に関係のある許認可がないか、確かめておきましょう。注意点は、人気のない許認可を取得しても、売却価格は上がらない点です。どのような許認可に需要があるか、確かめておきましょう。
債務状況を説明できるようにする
売り手側は、財務状況を説明できるようにしておきましょう。財務状況が明確なほど、休眠会社を売却しやすくなります。たとえば、簿外債務の可能性がある場合、買い手側は購入を躊躇するでしょう。事前に債務状況が分かっていれば、債務を知ったうえで売却価格を決定できます。このように、売り手は債務状況を説明できるようにしておくことが大切です。買い手側が安心して交渉できるように、準備しておきましょう。
繰越欠損金を確認する
繰越欠損金に関しても、確認しておきましょう。支払う税金を減らせるケースがあるからです。休眠会社の売買交渉でも、繰越欠損金がメリットになるケースはよくあります。交渉材料にも使用できるため、状況を確認しておきましょう。
確定申告をしておく
休眠会社であっても、確定申告をが必要です。2期連続で申告漏れをしてしまうと、取り消し処分となってしまう可能性があるでしょう。
会社の売買に差し掛かってから確定申告漏れが発覚したのでは、スムーズな取引ができなくなってしまう恐れがあります。いざとなってから焦ることがないように、あらかじめ確定申告をしておくようにしましょう。
休眠会社の売買で双方に共通するポイント
最後に確認するのは、休眠会社の売買において双方が気をつけておきたい以下のポイントです。
- 秘密保持契約を締結する
- 専門家に相談する
休眠会社の売買でトラブルを回避するためには、事前にしっかりと知識をつけておくことが大切です。必要であれば専門家の助けを借りることも検討しながら、十分に時間をかけて準備を進めましょう。
秘密保持契約を締結する
その後の会社の経営に大きな打撃を与えてしまうような情報漏洩を防ぐために、休眠会社の売買の際には秘密保持契約の締結が必要です。会社の売買を進めていくうえで、双方が機密情報に触れることになります。
情報の取り扱いに関するルールを定めておかないと、許可なしに第三者への情報開示がおこなわれてしまうなど、情報漏洩が起きてしまう恐れがあります。秘密情報の定義から有効期間、秘密情報の返還・廃棄に関する事項など、必要な条件をしっかりと両者で確認しておくことが大切です。
専門家に相談する
休眠会社の売買を成功させるためには、専門家への相談も大切です。自社だけで行わず、M&A仲介会社や弁護士などに相談するようにしましょう。売買交渉を有利に進めるためには、知識や経験が求められます。休眠会社の売買を初めて行う経営者も多く、交渉に失敗するケースもあるでしょう。交渉を有利に、トラブルなく進めるためにも、専門家の協力が大切です。自社だけで進めようとせず、まずは専門家に相談してみましょう。
休眠会社を売買する場合の相談先
休眠会社の売買を相談したい場合、どこに相談すると良いのでしょうか。ここでは、休眠会社の売買をサポートできる、相談先を紹介します。
- M&A仲介会社
- 弁護士
- 税理士
- 行政書士
- M&Aプラットフォーム
M&A仲介会社
休眠会社の売買であれば、M&A仲介会社が効果的です。休眠会社の売買もM&Aと違いはなく、安心してサポートを受けられるでしょう。M&A仲介会社の特徴は、休眠会社の売買相手を探すところから、契約成立後まで一貫してサポートしてもらえる点です。法律や税金面の確認はもちろん、デューデリジェンスなどにも対応しています。休眠会社の売買に関して、何も分からない場合は、M&A仲介会社にサポートしてもらうと良いでしょう。
弁護士
休眠会社の売買で発生する法律に関しては、弁護士のサポートが効果的です。たとえば、隠れ債務が見つかった場合や、金融機関のブラックリストに入れられてしまっていた場合は、弁護士の出番になるでしょう。自社で交渉するよりも、専門家がいたほうがスムーズに進むケースもあります。休眠会社の売買では、弁護士に相談するのも1つの方法です。
税理士
税金に関する問題は、税理士に依頼しましょう。休眠会社の売買でも、消費税や法人税のような税金が発生するケースもあります。また、税理士に相談しておくことで、税金を軽減するサポートも受けられます、税金に関しては、税理士に任せると良いでしょう。
行政書士
休眠会社の手続きに関する内容は、行政書士に依頼しましょう。契約の手続きは複雑になるため、サポートしてもらうことが大切です。手続きミスで売買が失敗しないためにも、アドバイスをもらうようにしましょう。
M&Aプラットフォーム
M&Aプラットフォームとは、売り手と買い手がシステムに登録し、お互いの条件が合う相手とマッチングできるサイトです。条件を絞って検索をすれば、ニーズにマッチした会社が簡単に探し出せます。
日本のみならず海外の企業も視野に入れて探すことができるため、より条件に合った会社が見つかる可能性があります。ただし近年M&Aプラットフォームが数多く登場しているため、どのプラットフォームを利用すべきかはしっかりと見極める必要があるでしょう。
休眠会社を売買する流れ
休眠会社の売買に向けて、どのような流れで実施するか知っておきましょう。基本的な流れを紹介するため、売買イメージの参考にしてください。
- 売買する目的を整理する
- 専門家に相談する
- マッチングする案件を探す
- トップ面談の実施
- 基本合意契約の締結
- デューデリジェンスの実施
- 最終契約の締結
- クロージング実施
- 登記変更の実施
売買する目的を整理する
休眠会社の売買に向けて、まずは売買の目的を整理しましょう。目的が明確になることで、買い手や売り手を探しやすくなります。たとえば、購入目的が明確であれば、譲れない条件が分かり、案件を見つけやすくなります。また、売り手側も、とにかく手放したいのか、高く売りたいのかによって変わってくるでしょう。このように、休眠会社の売買を行う際には、まずは売買の目的を整理しましょう。
専門家に相談する
売買を始める前に、専門家に相談しましょう。M&A仲介会社や、弁護士などが相談にのってくれます。休眠会社の売買では、法律や税金、契約書などさまざまな準備が必要です。経営者だけの知識では、対応できないことも多いでしょう。交渉をスムーズに進めるためにも、専門家に相談し、協力してもらうことが大切です。
トップ面談の実施
良い案件が見つかれば、トップ面談を実施します。トップ面談では、基本の条件を話し合ったり、今後の流れを話し合ったりしましょう。
基本合意契約の締結
トップ面談実施後は、基本合意書を締結し、今後の方針を明確にします。ただし、基本合意書に法的な効果はないことを覚えておきましょう。
デューデリジェンスの実施
デューデリジェンスとは、売り手企業に対して企業調査を行うことです。企業価値を決定したり、簿外債務や買収リスクがないか確かめます。基本的には、デューデリジェンスの結果をもとに、売買価格が決まると覚えておきましょう。デューデリジェンスの実施は、専門家に依頼するケースが一般的です。
最終契約の締結
デューデリジェンスで問題がなければ、最終契約を締結します。これまでに決めた内容をもとに、契約を実施しましょう。また、最終契約では、表明保証やコベナンツ、クロージング条項の記載を行います。記載を忘れないとともに、記載内容を守るようにしましょう。
クロージング実施
クロージングとは、契約締結から施行日までの期間を指します。クロージング期間内に、必要な手続きを行ったり、費用を支払うようにしましょう。クロージング期間が終わるとともに、経営権の移行が行われます。もし、施行日に間に合っていない手続きがある場合、失敗してしまうため注意が必要です。
関連記事:事業買収とは?買い取る手法や目的、メリット・デメリットを解説
休眠会社を売買する場合の注意点
休眠会社の売買を成功させるために、注意したいポイントを紹介します。売買で損をしないためにも、次の2つを確認しておきましょう。
- 簿外債務が見つかる可能性がある
- 繰越欠損金を使用できないケースがある
簿外債務が見つかる可能性がある
休眠会社の場合、簿外債務の可能性にも注意しましょう。状況が不透明になりやすく、経営者自身も覚えていないケースがあるからです。買収後に簿外債務が見つかると、損をしてしまう可能性があります。簿外債務を防ぐためには、デューデリジェンスを実施し、状況を確認しておくことが大切です。調査を怠らず、実施するようにしましょう。
繰越欠損金を使用できないケースがある
繰越欠損金を使用できないケースがあることを知っておきましょう。具体的には、連結納税を使用しているケースです。休眠会社の売買を行う場合、繰越欠損金での節税効果を期待する企業もあります。条件次第では、節税できない場合もあることをしっておきましょう。
参照元:国税庁「連結欠損金額の損金算入額の計算方法」
休眠会社を再開する方法
無事に休眠会社の売買が完了したら、いよいよ休眠会社の再開に移ります。以下にご紹介する手続きの流れを把握し、問題なく休眠会社を再開できるようにしましょう。
- 異動届出書などを提出する
- 登記変更などを実施する
異動届出書などを提出する
はじめに休眠会社の再開に必要な書類を提出する必要があります。具体的な提出書類の一例は、以下のとおりです。
- 異動届出書・給与支払事務所等の開設届出書(税務署)
- 異動届出書(都道府県税事務所・市区町村の役所)
- 健康保険・厚生年金保険適用事業所届(年金事務所)
手続きが承認されるには時間がかかる可能性があるため、余裕をもって準備をすすめておくことが大切です。
登記変更などを実施する
休眠会社の売買により代表者が変更となるため、登記変更を実施する必要があります。登記変更は、買収した会社の登記状況によっても手続きが異なります。
一般的な役員変更登記のほかに、みなし解散されている場合は継続登記、休眠会社の再開を機に本店を移転する場合は本店移転登記が必要です。休眠中の登記がされていなかったり、登記する項目が多くなるとそれだけ費用が掛かってしまう点には注意しましょう。
まとめ
休眠会社の扱いに困った場合は、売買を行うことも方法の1つです。休眠会社をメリットに感じる企業も多く、想定よりも高く売れるケースがあります。売買を行う際には、専門家の協力を仰ぎながら進めるようにしましょう。トラブルを避け、スムーズな交渉を行うことにつながります。休眠会社の売買でもM&A仲介会社がサポートできるため、うまく活用してみてください。