このページのまとめ
- M&A仲介とは、M&Aに関与して取引を円滑に進めるためのサポートをする専門家
- 売り手と買い手の間の中立的な立場でサポートする点が、FAと異なる
- 幅広い候補先の中から選べる点や交渉がスムーズに進む点が、M&A仲介のメリット
- M&A仲介の業者を選ぶ際は、知識・実績や情報管理体制などに注目することがポイント
- 手数料を補助金対象にするには、M&A支援機関として登録されたM&A仲介に依頼する
M&Aを検討し始めた段階で、「M&A仲介に依頼すべき?」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。M&A仲介は、売り手と買い手の間に立ち、M&Aを支援する業者を指します。M&A仲介の役割は、候補先の選定やスケジュールの調整などさまざまです。
本記事では、M&A仲介に依頼するメリットや、業者の選び方のポイントなどを紹介します。利用する際にかかる料金についてもまとめているので、ぜひ参考にしてください。
目次
M&A仲介 とは
一般的に、M&A仲介とは企業の合併や買収(M&A)に関与し、取引を円滑に進めるためのサポートやアドバイスをする専門家・会社を指します。
売り手と買い手の間の中立的な立場でサポートする点がM&A仲介の特徴です。売り手と買い手の両方から依頼を受け、それぞれから報酬を受け取ります。
とくに中小企業がM&Aを進める際は、自社でできることに限界があるため、M&A仲介の力を借りることが一般的です。
M&A仲介の動向
近年のM&A仲介に関連する主な出来事として、以下が挙げられます。
- 中小M&Aガイドラインの策定・改訂
- M&A支援機関にかかる登録制度の創設
中小M&Aガイドラインとは、後継者不在の課題を抱える中小企業に対し、M&Aによる第三者への事業引き継ぎを促進するため、2020年3月に中小企業庁が策定したものです。また、2023年9月の改訂(第2版策定)では、中小企業向けの手引きとして、M&A仲介やFAに依頼する際の留意点などが拡充されています。
M&A支援機関にかかる登録制度とは、中小企業が安心してM&Aに取り組める基盤を構築するため、2021年8 月に設けられた制度です。中小企業が「事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用事業)」を活用する際、M&A仲介やFAの手数料を補助金の対象とするには、同制度に登録した機関へ依頼しなければなりません。
M&A仲介やFAが同制度に登録するには、中小M&Aガイドライン(第2版)に遵守することが求められています。
中小企業庁の「『中小M&A推進計画』の主な取組状況~補足資料~」に記載されているデータに基づき、2014年度から2021年度までの中小企業M&A仲介大手5社による中小M&Aの実施件数推移を以下にまとめました。
2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | |
M&A実施件数(中小企業M&A仲介大手5社) | 260 | 332 | 449 | 570 | 647 | 780 | 789 | 899 |
表から、仲介を利用したM&Aが増加傾向にあることがわかります。日本の中小企業では、経営者の高齢化や後継者不足が深刻な課題であるため、今後もM&A仲介を利用する企業が増えることが予想されるでしょう。
参照元:中小企業庁「中小M&Aガイドライン」
参照元:中小企業庁「『中小M&A推進計画』の主な取組状況~補足資料~」
M&A仲介会社とFA(ファイナンシャル・アドバイザー)の違い
M&A仲介会社以外にも、M&Aをサポートする専門家(会社)としてFA(ファイナンシャル・アドバイザー)があります。M&A仲介会社との主な違いは、誰のために業務を遂行するかという点です。
FAの概要を説明したうえで、両者のサービス内容を比較します。
FAとは
FAとは、売り手・買い手どちらか一方から依頼を受けて契約し、アドバイザーとしてM&Aの進捗について助言やサポートをする専門家(会社)のことです。それに対して、M&A仲介の場合は売り手・買い手両方の立場を考慮してM&Aを支援します。
FAは、自分(自社)に依頼した相手の利益を最大限に考えて行動する点が特徴です。そのため、双方がそれぞれFAに依頼している場合は、交渉がまとまるまでに時間がかかったり、成約に至らないことがあります。
なお、中小企業はM&A仲介、大企業はFAに依頼する傾向が強いです。
M&A仲介会社とFAのサービス内容比較
サービス内容や依頼主の違いを、以下の表にまとめました。
サービス内容 | 依頼主 | |
M&A仲介(会社) | 候補先を探し、交渉から成約までサポートする | 売り手・買い手両方(中立) |
FA | M&Aの進捗についてサポートする | 売り手・買い手どちらか |
一般的に、どちらもアドバイザリー契約で依頼主と契約します。ただし、M&A仲介は「仲介方式」であるのに対し、FAは「アドバイザリー方式」の契約方式です。
なお、M&A仲介の役割については、次から詳しく解説します。
M&A仲介会社の役割
M&A仲介会社には、M&A手続きにおけるさまざまな場面で大切な役割があります。そこで、まずはM&Aの基本的な流れを以下に作成しました。
売り手企業(譲渡側) |
買い手企業(譲受側) |
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検討・準備フェーズ |
アドバイザーへの相談 |
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1. ニーズの発生・M&Aの検討 |
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2. M&A業者の選定・契約 |
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3. 秘密保持契約の締結 |
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4. アドバイザーとの面談 |
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5. 企業価値評価 |
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マッチング・交渉フェーズ |
マッチング |
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6. ロングリストの作成 |
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7. ショートリストの作成 |
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8. ノンネームシートの作成 |
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9. ネームクリアの検討 |
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トップ面談・条件交渉 |
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10. 秘密保持契約書の締結 |
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11. 企業概要の提示 |
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12. 企業価値評価・スキームの絞り込み |
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13. トップ面談 |
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14. 条件の交渉 |
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15. 意向表明書の提出 |
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16. 基本合意書の締結 |
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最終契約フェーズ |
最終契約の締結 |
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17. デューデリジェンスの実施 |
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18. 最終条件の交渉 |
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19. 最終契約書の締結 |
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20. クロージング |
上記の表において、とくにM&A仲介がかかわるタイミングの部分に黄色で色付けしています。主な役割をまとめると以下のとおりです。
- マッチングをする(上図4〜9)
- スケジュールの調整(上図全体に関するもの)
- 交渉の仲介(上図13・14、18)
- 専門家の紹介(上図5、12、17)
それぞれの内容を解説します。
マッチングをする(候補先の選定)
M&Aを進めるにあたって、売り手と買い手をマッチングすることがM&A仲介会社の役割のひとつです。M&Aを検討している会社は、M&A仲介会社に相談し、自社に適した候補先の選定をサポートしてもらいます。
候補先の選定にあたって、作成するのがロングリストとショートリストです。ロングリストはM&Aの候補先を網羅するリスト、ショートリストはロングリストの中から条件に合致するものを絞り込んだリストを指します。
また、売り手のノンネームシート作成をサポートすることも、M&A仲介会社の役割です。ノンネームシートとは、社名を伏せた状態で所在エリアや業種・資本金などの情報をまとめた資料を指します。
単純に情報をまとめただけでは、買い手にうまくアピールできません。そこで、M&Aを検討する売り手がノンネームシートの作成に慣れていない場合は、M&A仲介のアドバイスを受けた方が効果的です。
スケジュールの調整
スケジュールを調整することも、M&A仲介会社の重要な役割です。
売り手も買い手も、M&Aを成功させるためには、さまざまなステップを踏まなければなりません。専門知識も問われるため、M&A未経験の場合は重要な手順を飛ばしてしまったり、タイトなスケジュールを組んでしまったりすることがあるでしょう。
その点、一般的にM&A仲介会社には、M&Aの知識や実績を備えたアドバイザーが在籍しているため、無理のないスケジュールを策定できます。また、各ステップで必要な書類も教えてもらえるでしょう。
交渉の仲介
交渉の仲介も、M&A仲介会社の役割です。M&A仲介会社は、売り手と買い手の間に入り、双方の要望を聞き取ったうえで、交渉を円滑に進めることを目指します。
トップ面談の場面でも、M&A仲介会社の存在が重要です。トップ面談とは、売り手と買い手の経営者が直接面談する場を指します。
トップ面談を実施するにあたって、実施日や実施場所の調整や、質問事項の整理などが必要です。M&A仲介会社に依頼して日時や場所のアレンジをしてもらえば、スムーズにトップ面談を実施できるでしょう。
また、トップ面談の司会もM&A仲介会社が担うことが一般的です。そのため、事前にM&A仲介会社に伝えておくことで、直接相手の代表者に聞きにくいことでも、司会者を通じて当日その場で確認しやすくなります。
専門家の紹介
専門家を紹介することも、M&A仲介会社の役割のひとつです。M&Aを予定している会社は、デューデリジェンスの実施や企業価値評価などの場面で、M&A仲介会社に依頼して士業などの専門家を紹介してもらうことがあります。
デューデリジェンスとは、主に売り手の価値やリスクを正しく知るために、買い手が専門家を通して調査・分析することです。デューデリジェンスには財務・法務・税務・ビジネスなどさまざまな種類があり、それぞれ専門家も異なります。
企業価値評価とは、売買価額を決める際の基準となる金額を算出する作業のことです。インカムアプローチ・コストアプローチ・マーケットアプローチといった手法を用いて計算します。
企業価値評価が相場と乖離していると、どちらか一方が納得しない可能性が高いです。そのため、M&A仲介を通じて専門家に依頼し、できるだけ客観的な評価をしなければなりません。
M&A仲介を利用するメリット
M&A仲介を利用するメリットは、主に以下のとおりです。
- 幅広い候補先の中から相手を選べる
- 専門的な知識を得られる
- スムーズに交渉しやすくなる
各メリットを詳しく解説します。
幅広い候補先の中から相手を選べる
幅広い候補先から相手を選べる点が、M&A仲介を利用するメリットです。
自社単独でM&Aを進める場合、知人に紹介してもらったり、経営者仲間のつながりを利用したりして探さなければなりません。そのため、候補先がある程度限定されます。
一方、M&A仲介には広範なネットワークがあるため、一部の地域や業種に限定せず多くの候補先の中から自社にあった相手を選べるでしょう。また、単に候補を羅列するのではなく、シナジー効果創出の可能性や企業風土なども考慮したうえで提案してもらえる点も、M&A仲介会社の強みです。
専門的な知識を得られる
M&A仲介を利用することで、専門的な知識を得られる点もメリットです。
M&Aを進めるにあたって、さまざまな資料を準備したり、手続きをしたりしなければなりません。その中で、法務・税務・財務などの専門知識を求められる場面もあるでしょう。
M&A仲介には、知識や実績を有する専門家が在籍しています。また、士業(弁護士・税理士・公認会計士)とのつながりもあるため、デューデリジェンスや企業価値評価時に紹介してもらえるでしょう。
スムーズに交渉しやすくなる
M&A仲介を利用することで、相手との交渉をしやすくなる点もメリットです。
M&Aで交渉を進めるうえで、売買価格や諸条件などがうまくまとまらない場面もあるでしょう。そこで、M&Aに慣れている専門家を間に入れると、交渉がスムーズに進むようにサポートしてもらえます。
また、第三者を介すことで、相手に対してネガティブな感情を抱くことなく、客観的に自社の立場を主張できる点も、M&A仲介を利用することの意義です。双方がスムーズにコミュニケーションをとれれば、直接交渉する場合に比べて早い段階で成約することも期待できます。
M&A仲介を利用する際にかかる費用
M&A仲介を利用するにあたって、主に以下の費用が発生します。
- 成功報酬
- 相談料
- 着手金
- 中間報酬(中間金)
- リテイナーフィー(月間報酬)
- その他専門家に支払う費用
それぞれ確認していきましょう。
成功報酬
成功報酬とは、M&Aに関する契約の最終締結段階で発生する費用のことです。
M&Aの成功報酬は、一般的にレーマン方式に基づき計算します。レーマン方式を用いる場合の料率は、以下のとおりです。
基準となる金額 | 料率 |
〜5億円 | 5% |
5~10億円 | 4% |
10~50億円 | 3% |
50~100億円 | 2% |
100億円超 | 1% |
たとえば、M&Aの取引額が6億円の場合、5億円 × 5%+(6億円 − 5億円)× 4%で、レーマン方式による成功報酬は2,900万円です。ただし、基準となる金額や料率は業者によって異なります(上図のとおりとは限らない)。
相談料
相談料とは、正式な契約をする(仲介を依頼する)前にかかる費用です。
M&Aを選択すべきか、自社のニーズにあう相手先が見つかりそうかなどを相談する際、相談料がかかることがあります。一方で、相談料が無料で設定されているケースも少なくありません。
業者によって相談料がかかる場合とかからない場合があるため、あらかじめ確認することが大切です。
着手金
着手金とは、アドバイザリー契約を締結する(正式な依頼をする)段階で発生する費用のことです。着手金の支払い後、M&A仲介が本格的に候補先探しのサポートをします。
着手金も、相談料と同様に無料で設定されているケースが少なくありません。そのため、事前に確認しておきましょう。
なお、着手金がかかる場合は、成功報酬の⚪️%などの方法で計算します。
中間報酬(中間金)
中間報酬(中間金)とは、M&Aの基本合意を締結した際にかかる費用のことです。M&Aの流れの中間のタイミングで支払うことから、中間報酬と呼ばれています。
中間方法の計算方法は、定額(あらかじめ決まった金額が定められている)や、成功報酬の10%前後などです。業者によって、中間報酬も無料に設定されているケースもあります。
リテイナーフィー(月間報酬)
リテイナーフィー(月間報酬)とは、M&A成立まで毎月発生する顧問料のことです。
リテイナーフィーがかかるかどうかは、業者によって異なります。かかる場合も、支払いが必要なタイミングがそれぞれ異なるため注意しましょう。
M&Aの交渉が長期化する場合、高額になりかねません。料金体系や、M&Aにかかる目安を考慮したうえで、どの業者に依頼するか判断しましょう。
その他専門家に支払う費用
紹介した手数料とは別に、企業価値評価の費用がかかることもあります。また、買い手はデューデリジェンスを専門家に依頼する際にも、手数料を支払わなければなりません。
このように、M&A仲介にはさまざまな手数料がかかります。中小企業庁の「中小M&Aガイドライン(第2版)」の登録M&A支援機関における最低手数料の分布によると、最低手数料として設定されている額として最も多いのは「500万円」でした。そのため、M&A仲介を利用するにあたって500万円以上かかる可能性もあることを理解しておいた方がよいでしょう。
参照元:中小企業庁「中小M&Aガイドライン(第2版)p.54」
M&A仲介の会社・業者を選ぶ際のポイント
M&A仲介の会社・業者を選ぶポイントは、主に以下のとおりです。
- M&Aに関する知識・実績が豊富か
- ネットワークは充実しているか
- 情報管理に懸念はないか
各ポイントについて、詳しく解説します。
M&Aに関する知識・実績が豊富か
M&A仲介の会社や業者を選ぶ際、M&Aに関する知識や実績が豊富か確認することがポイントです。
また、業者によって得意な分野や取引数が多い業種が異なります。そのため、自社の属する業界の取引件数が多い業者の方が、スムーズなサポートを期待できるでしょう。
さらに、それぞれエリアも異なります。紹介してもらえる候補先にも関係するため、全国に対応しているのか、特定のエリアに絞っているのであれば自社の地域は含まれるのかなどを確認することが大切です。
ネットワークは充実しているか
ネットワークが充実しているかも、M&A仲介の業者を選ぶ際に注目すべきポイントです。ネットワークが充実していれば、候補先や企業価値評価・デューデリジェンスを実施する際に相談する専門家もすぐに見つかります。
M&A仲介の業者のサイトなどで、どのようなネットワークを持っているのかをチェックしておくとよいでしょう。
情報管理に懸念はないか
情報管理に懸念はないかも、業者選びの際に確認すべきポイントです。
M&Aを進めるにあたって、M&A仲介の業者に機密情報を提供しなければならない場面があります。そこで、万が一管理体制に問題がある業者に情報を提供してしまうと、M&Aが失敗したり、従業員や取引先を動揺させたりすることになりかねません。自社の信用や業績に深刻な影響を与えることもあるでしょう。
業者のことを事前に調べ、管理体制を確認したうえで依頼、情報提供することが必要です。
中小企業がM&A仲介の利用を検討すべき理由
中小企業がM&A仲介を検討すべき理由のひとつが、友好的なM&Aを期待できる点です。M&A仲介は売り手・買い手両方の立場を考慮する分、それぞれが望む形でM&Aを実施できる可能性があります。
また、包括的なサポートを受けられることも、中小企業がM&A仲介の利用を検討すべき理由です。候補先探しや交渉、契約などをサポートしてもらえるため、今までM&Aの経験がなくても安心して手続きを進められます。
M&A仲介会社以外のM&A相談先
M&A仲介会社以外にも、M&Aについての相談先はいくつか存在します。代表例は、以下のとおりです。
- 士業(弁護士・税理士・公認会計士)
- 事業承継・引継ぎ支援センター
- 取引金融機関
- M&Aプラットフォーム
M&A仲介会社含め、それぞれの強みを以下の表にまとめました。
M&A相談先 | 強み |
M&A仲介会社 | ・幅広い候補先のなかから、相手を探してもらえる |
士業 | 各種デューデリジェンスを依頼できる |
事業承継・引継ぎ支援センター | 全国各都道府県にあるため、地元で相談できる |
取引金融機関 | M&A実施に伴う融資もあわせて相談できる |
M&Aプラットフォーム | 自分で候補先に直接アプローチできる |
ここから、M&A仲介会社以外の相談先の特徴を詳しく解説します。
士業(弁護士・税理士・公認会計士)
士業に相談すれば、法務・税務・財務などの専門的な内容についてアドバイスを受けられます。
たとえば、弁護士は法務デューデリジェンスを担う専門家です。M&Aで締結する契約書の作成についても、相談できます。
税理士や公認会計士は税務・財務デューデリジェンスや企業価値評価などを担う専門家です。また、事務所によっては、M&A仲介業務も担うことがあります。
一方、M&A経験が豊富とは限らない点に注意が必要です。、士業にM&A仲介を依頼する際は実績を見極めなければなりません。
そのほか、依頼費が高額になる可能性がある点も注意が必要です。
事業承継・引継ぎ支援センター
事業承継・引継ぎ支援センターは、国が設置する公的相談窓口です。親族や従業員にスムーズに承継するための事業承継計画策定の支援、買い手の紹介や成約までのサポートといった第三者承継支援などに対応しています。
相談料が無料である点が、事業承継・引継ぎ支援センターの特徴です。また、全国各都道府県に設置されているため、気軽に相談できます。
一方、スピーディーな対応にはなじまない点に注意が必要です。また、事業承継・引き継ぎ支援センターは「事業引継ぎ支援センター」の業務に「事業承継ネットワーク」の業務が追加されて、2021年に新たに誕生した施設のため、M&A仲介と比べると実績例が少ないでしょう。
取引金融機関
預金や融資などで取引がある金融機関(銀行や信用金庫)にも、M&Aについて相談できる場合があります。日頃から金融機関との接点があり担当者と顔馴染みであれば、気軽に相談できるでしょう。また、M&Aで発生する資金需要についても、あわせて相談できます。
なお、銀行やM&Aの規模によっては、案件に対応していないことがある点はやや弱みです。また、アドバイザリー形式でM&Aの相談に乗っている場合は、仲介形式であるM&A仲介と比べて費用が高額になる可能性があります。
M&Aプラットフォーム
近年、M&Aを進めるにあたってM&Aプラットフォームを利用するケースもあります。
M&Aプラットフォームとは、売り手と買い手がインターネットを通じてマッチングするサービスのことです。すでにプラットフォームに登録されている候補の中から選び、相手にアプローチできます。
多数の候補先から選べる分、自社が持つリストを頼りに進めるよりも効率的に相手を探せる点がメリットです。また、少額案件でも利用できる可能性があります。
一方、相手先を手軽に見つけられたとしても、その先の手続きで専門知識が問われるため、単独で進めようとするとトラブルに巻き込まれる可能性がある点が弱みです。スムーズにM&Aを進めるためには、すべてM&Aプラットフォームで完結させず、専門家への相談も検討しましょう。
まとめ
M&A仲介とは企業の合併や買収(M&A)に関与し、取引を円滑に進めるためのサポートやアドバイスをする専門家や会社のことです。どちらか片方の立場につくのではなく、売り手・買い手両方の立場を考慮してM&Aを支援する点が、FAと異なります。
M&A仲介を利用するメリットは、幅広い候補先の中から選べる点や、専門的な知識を得られる点です。また、業者を選ぶ際のポイントとして、M&Aに関する知識や実績が豊富か、ネットワークが充実しているかなどが挙げられます。相談料や着手金が無料であるかなども確認しておくとよいでしょう。
レバレジーズM&Aアドバイザリー株式会社は、各領域の専門性に長けたコンサルタントが在籍している仲介会社です。デューデリジェンスにも対応しており、M&Aのご成約まで一貫したサポートを提供しています。
また、料金体系はM&Aご成約時に料金が発生する完全成功報酬型で、M&Aご成約まで無料です(譲受会社のみ中間金あり)。さらに、中小企業庁の「M&A支援機関登録制度」にも登録しています。
M&Aで何をすべきか困った際や、M&A仲介の業者選びで迷った際は、ぜひレバレジーズM&Aアドバイザリー株式会社にご相談ください。