学校法人のM&Aとは?市場動向や買収・売却の事例などわかりやすく解説

2024年3月19日

学校法人のM&Aとは?市場動向や買収・売却の事例などわかりやすく解説

このページのまとめ

  • 学校法人とは、私立学校の設置を目的に設立される公益法人
  • 学校法人M&Aの主な目的は、生徒数の確保やブランド力の強化など
  • 学校法人M&Aの主な手法は、理事への就任・設置者変更(分離)・合併の3つ
  • 学校法人M&Aを円滑に進めるには対象法人の教育環境や管理体制を確認することが大切

「学校法人M&Aはどのように進めればよい?」とお悩みの方もいるのではないでしょうか?
学校法人には株式や株主が存在せず、一般的な企業におけるM&Aとは異なる点がいくつもあります。

本記事では学校法人M&Aの概要や市場動向、メリット・デメリットについて解説します。また、通常のM&Aとは異なる特徴的な手法や成功のポイントも紹介します。そのほか、事例も紹介するので参考にしてください。

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学校法人の定義

学校法人とは、幼稚園・小学校・中学校・高等学校・大学などの私立学校の設置を目的として設立される公益法人のことです。「学校」には学校教育法1条に定められている機関が該当し、語学教室や学習塾などは含まれません。

学校を設置できるのは、国や地方公共団体、そして学校法人に限られます。公の性質をもつと定義される学校の運営・設置を実施する学校法人は、営利を求めない公益社団法人・公益財団法人にあたります。

学校の運営によって利益を得る点では一般的な企業と共通していますが、学校法人には株式や株主が存在しません。一般企業のM&Aとは進め方も異なるため、注意しましょう。

参照元:文部科学省「学校法人制度の概要」

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学校法人のM&A動向と市場動向

学校法人の市場やM&Aの動向を把握し、スムーズに学校法人のM&Aを実施できるようにしておきましょう。

学校法人のM&A動向

学校の運営は、少子化問題の影響を大きく受けています。学生数の減少に伴い、学校法人同士の学生獲得競争が激化しています。

M&Aは、学校法人が学生数を確保することを目的によく用いられる手段です。学校の安定的な経営には、一定数の学生を確保することが優先事項として挙げられます。
また、近年では、学生の確保のみならず教員や教育資源面での課題を解決するためにM&Aを用いる例もみられます。

学校法人の市場動向

学校法人市場全体の傾向としては、進学率上昇の機会を逃すまいと、私立大学同士がしのぎを削っている点が挙げられます。
文部科学省の「令和4年度学校基本調査」によると、高等教育機関への進学率(大学・短大・専門学校・高等専門学校などへの進学率)は高水準を保っています。高等教育機関進学率が過去最高となった2021年に続いて、2022年も83.8%を記録しました。

文部科学省が公表している「私立学校・学校法人基礎データ」によると、2022年5月時点で1,116校の大学・短期大学が存在していますが、全体の82.0%が私立学校にあたります。

同年、私立大学全体の31%では、すでに生徒数が定員割れとなっているのが事実です。2040年には、18歳人口が88万人まで減少するとの予測が出でおり、今後も大学同士の競争が激しさを増していくと予想されます。

生徒数の減少を始めとする社会変化に対応するためには、多様な価値観を持った人々が集まるキャンパスの実現やブランド力の強化、他校との差別化、経営の効率化などを図る必要があるでしょう。
そうした組織改編の手段として、学校法人のM&Aが実施される機会も増えると考えられます。

参照元:
文部科学省「令和4年度学校基本調査」
文部科学省「私立学校・学校法人基礎データ」

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学校法人がM&Aを行うメリット

学校法人がM&Aを行うメリットを、売り手側と買い手側の立場別で紹介します。

スムーズに学校法人のM&Aを実施するために、事前知識をつけておきましょう。

学校法人M&Aの売り手側のメリット

学校法人がM&Aを行う際の、売り手側のメリットは主に次の2つです。

  • 廃校を回避して教育機関を残せる
  • 買い手側のブランド力が利用できる

売り手側のそれぞれのメリットについて解説します。

廃校を回避して教育機関を残せる

学校法人M&Aの売り手側のメリットの1つ目は、廃校を避けて、教育機関を存続させられる点です。

生徒数を確保できず経営が苦しくなってしまった場合、対応策が取れなければ廃校に追い込まれてしまう恐れがあるでしょう。
廃校が決まれば、そこで学んでいた生徒は別の学校への転入を迫られ、学校で働いていた教師や職員たちも職を失うことになります。学校法人の経営難による影響は大きく、教育現場の混乱が起きてしまうのは避けられません。

そこでM&Aを活用して学校を売却すれば、新しい形での存続が可能となります。生徒や教員たちを守ることが可能です。

買い手側のブランド力が利用できる

買い手側が大手のブランド力をもった学校法人であれば、M&Aで傘下に入ることによってその恩恵を受けられます。

生徒数の獲得には、学校自体の知名度やブランド力が少なからず関係しています。
生徒数の確保や資金面での問題で経営難に陥っていた場合は、大手学校法人とのM&Aで学校の知名度が上がることが期待できます。さらに、M&Aにより教育環境や質が上がれば評判が良くなり、安定して学生を確保できるようになるのがメリットです。

多くの学生に選ばれる教育機関として認められれば、長期的・安定的に学校運営を続けられるでしょう。

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学校法人M&Aの買い手側のメリット

学校法人のM&Aにおける買い手側の主なメリットは、次のとおりです。

  • 新規設立をせずに学校法人を運営できる
  • 生徒を確保できる

買い手側が得られる各メリットについて、詳しく説明します。

新規設立をせずに学校法人を運営できる

学校法人を新規に開設するためには文部科学省あるいは所轄庁の認可を受ける必要があります。開設には時間がかかり、設立資金や専門家のサポートなども必要です。
M&Aによって学校法人を引き継げば、初期コストをかけずに運営を開始できます。

また、M&Aで学校法人を買収すれば、新たな土地や建物の確保をする必要もありません。既存の不動産や施設をそのまま利用できるのが利点です。
さらに、M&Aをすれば人材の確保も同時にかないます。すでにノウハウを備えた教員を獲得できるので、育成にかかるコストも抑えることができるでしょう。

生徒を確保できる

学校法人のM&Aによって、買収する側は生徒を確保できます。
買収された学校に通っていた生徒は、そのまま同じ学校に通うことになるのが一般的です。そのため、学校法人全体の生徒数が増加します。

また、知名度や特色がある学校法人の買収によって、ブランド力を強められるのも重要なポイントです。ブランド力が高まれば、入学希望者が増える効果が期待できます。

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学校法人がM&Aを行うデメリット

公益法人に該当する学校法人のM&Aを実施する際には、メリットだけではなくデメリットにも注目しておく必要があります。
主なデメリットとしては、以下の点が挙げられます。

  • 得られる収益に限界がある
  • ガバナンス構造が特殊
  • 所轄庁との協議が欠かせない
  • 保護者会や同窓会への配慮が必要

学校法人の運営は、質の高い教育を提供し、生徒を獲得することが目的です。そのため、教育の質を下げるおそれがある大幅なコストカットはできません。一般的な事業よりも人員・コストの削減が難しく、収益に限りがでてしまうのがデメリットです。

また、株式会社のように所有者が存在しない学校法人は、実質的に運営の中心となるのは理事長です。
しかし、設立資金を全額負担したからといって、必ずしも理事の権限を得られるわけではないため、理事長の決定方法にも留意しておく必要があるでしょう。
手続き面では所轄庁の影響が大きく、詳細までしっかりと協議して進めなければなりません。

さらに、学校法人のM&Aにおいては生徒や教員だけではなく、保護者会や同窓会にまで配慮をしなくてはならないのが一般的です。実際に保護者会や同窓会の賛成が得られず、M&Aを断念することになった事例もあります。

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学校法人のM&Aで用いられる手法

学校法人のM&Aで用いられる手法は、主に次の3つです。

  • 理事への就任
  • 設置者変更(吸収分離)
  • 合併

学校法人は株式をもたないため、使用できるスキームが限られます。
関係法令は「私立学校法」や「学校教育法」です。
それぞれのスキームの詳しい内容について、以下で解説します。

理事への就任

学校法人において権限を持つためには、意思決定機関の理事会の構成メンバーである理事に就任することが必要です。法人は理事になれないため、個人が就任することを目指します。

「私立学校法」の第三十条において、理事の基本的資格に「私立学校を経営するために必要な知識又は経験及び学校法人の適正な運営に必要な識見並びに社会的信望を有する者」と掲げられています。
また、理事は理事選任機関が選任し、評議員会の意見聴取を行うことも必須です。そして理事長は理事会が選定します。
理事および理事長になるためには、多くの関係者から能力や誠実性を認められる必要があるでしょう。

参照元:文部科学省「私立学校法の改正について
参照元:文部科学省「学校法人の理事、監事、評議員及び会計監査人の選任及び解任の手続等に関する規定等の整備

設置者変更(分離)

学校法人のM&Aでは、設置者変更(分離)という方法が活用されます。学校法人が運営する学校の一部を切り離して別の学校法人に移管し、設置者の変更を行って承継を完了します。
一般的な企業でのM&Aでいう「事業譲渡」や「吸収分割」に似たスキームです。
分離には「新設分離」と「吸収分離」の2タイプがあり、学校法人の承継においては吸収分離が採用されることがほとんどです。

設置者変更には寄附行為の変更が必要です。寄附行為の変更を行うためには、原則として理事の過半数の同意が求められます。また、寄附行為の変更は所轄庁の認可を受けることで効力が発生するため、所轄庁への届出を忘れずに行いましょう。
そのほか、債務の移転が生じるケースにも注意が必要です。債務を移転させる場合は、当該債務の債権者から個別に同意を得る必要があります。

参照元:文部科学省「学校法人の経営等に関する参考資料

合併

学校法人同士のM&Aの場合は、合併を選択することも可能です。
合併には「新設合併」と「吸収合併」の2種がありますが、学校法人同士の合併で主に用いられるのは、一方の法人格が他方の法人格の権利義務をすべて承継する形で行う吸収合併です。

学校を合併するには、基本的に理事の3分の2以上の同意を得る必要があります。定款に記載がある場合は、評議員の同意も求められます。加えて、当事者同士での取り決めだけでは実施ができず、必ず所轄庁の許可を受けてから手続きを進めます。

また、一般企業と同じように、税金の優遇を受けられる適格合併の概念も存在しています。税金の扱いは専門的な知識を必要とするため、M&A仲介会社や税理士のサポートを受けるのも1つの方法です。

参照元:文部科学省「学校法人の経営等に関する参考資料

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学校法人のM&A価格の相場

学校法人のM&A価格相場は、採用するスキームによって異なります。

理事の交代がともなう場合は、理事長や理事会メンバーの交代によって発生する退職慰労金が取引金額とみなされます。
理事長クラスの役員退職金は、「最終報酬月額×役員在任年数×功績倍率」で計算されることが多いです。学校法人ごとに相場には幅がありますが、退職する人員が多いケースでは、かなり大きな金額は必要となる場合もあるでしょう。

また、設置者変更(分離)によるM&Aの場合は、退職金を用意する必要はありません。ただし、譲渡側の事業価値に見合った対価を支払うことになります。
対価の算出方法には、年倍法や類似会社比較法、DCF法などの価値評価方法が用いられます。

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学校法人のM&Aを行う3つのポイント

学校法人のM&Aをスムーズに実施するためには、次の3つのポイントを押さえておくとよいでしょう。

  • 教育環境やターゲットとしている学生像などを確認する
  • 管理体制や経営方針を確認する
  • M&Aの専門家に相談する

M&Aにまつわるトラブルを避けるためにも、事前に注意すべき項目を把握しておくことが大切です。

教育環境やターゲットとしている学生像などを確認する

M&A後に学校を安定的に運営していくために、教育環境や施設状況などを事前にチェックするようにしましょう。教育の場が整っていないと、魅力的な学校に仕上げるまでに時間とコストがかかってしまう可能性があります。

また、どのような学生をターゲットとし、どのような学部やコースを設けているかを確認することも重要です。これらの要素は学生数を左右する条件となり、学校法人の収益に大きな影響を与えます。

買収しようとしている学校法人がどのように生徒を確保しているのか、生徒獲得の妨げになるような問題が隠されていないかを、M&Aの実施前に確認しておきましょう。

管理体制や経営方針を確認する

教育機関である学校法人にとって、取引相手の管理体制や経営方針などのガバナンスがしっかりと機能しているかの確認は欠かせません。ガバナンスに問題があると、不祥事などマイナスな事態が発生してしまう恐れがあるからです。
教員や職員、学生の起こしたトラブルは、学校の評判に悪影響を及ぼすこともあるでしょう。

長期的な運営を見据えて、M&Aを計画する時点から買収しようとする学校法人の情報を詳しく把握しておくことが大切です。

M&Aの専門家に相談する

学校法人のM&Aを進めるには、公益法人ならではの特殊性を理解することや、経営・税金・法律などの深い知識が求められます。自己判断で進めてしまうと行政の許可が下りず、思ったように学校を運営できない可能性もあります。

確実に学校法人のM&Aを進めるためには、豊富な知識をもったM&A仲介会社などを利用することがおすすめです。とくに学校を新規設立する場合は、一から準備を進めなければならず、許可を受けて運営を開始するまでにはかなり複雑な手続きが必要とされます。

学校法人のM&Aに関する知識をもつ専門家の力を借りれば、スムーズに手続きを実施できるでしょう。

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学校法人のM&A事例

今回は以下の3つの学校法人M&Aの事例をご紹介します。

  • 明浄学院高校を藍野大学に設置者変更(分離)
  • 永守学園と京都光楠学園が合併
  • 駿河台学園とリソー教育が資本業務提携を締結

具体的なM&Aの流れをイメージするために、ご紹介する事例を参考にしてみてください。

明浄学院高校を藍野大学に設置者変更(分離)

2022年4月、学校法人明浄学院が運営する明浄学院高等学校は、学校法人藍野大学に設置者変更されました。
設置者変更後、学校法人明浄学院は大阪観光大学のみを残す法人となり、名称を「学校法人大阪観光大学」に変更しました。

明浄学院高等学校は2020年3月末に民事再生手続きを行い、同年8月に支援契約を締結していました。今回の設置者変更は、その支援契約に基づいて実施されたものです。
移管後の明浄学院高等学校では、四年制大学を目指すコースのほか看護メディカルコースや綜合キャリアコースなどのコースを敷設し、生徒の挑戦心や探求心を後押しできるような教育を提供します。

なお、2024年には学校法人藍野大学のもとで運営されている藍野高等学校と明浄学院高等学校の2校が統合されます。

参照元:明浄学院高等学校「明浄学院高等学校は学校法人藍野大学の設置校に。 — 寄附行為変更並びに設置者変更が認可されました。 —
参照元:学校法人大阪観光大学「明浄学院高等学校の経営移管(設置者変更)及び学校法人の名称変更について
参照元:明浄学院高等学校「校長あいさつ・教育方針

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永守学園と京都光楠学園が合併

学校法人永守学園と学校法人京都光楠学園は、2021年4月に学校法人永守学園を存続法人とする吸収合併を行いました。
吸収合併後、京都学園中学高等学校は「京都先端科学大学附属中学校高等学校」に名称を変更しました。「京都がくえん幼稚園・保育園」は「京都先端科学大学附属みどりの丘幼稚園・保育園」という名称になりました。

グローバル化が進む社会で活躍できる人材を育てていく必要があるという共通認識を持つ両法人は、中高大一貫教育の実現を目的に本合併を決定しました。
合併後は内部進学制度を導入したり、中高大一貫のカリキュラム等の整えたりすることを予定しています。また、京都先端科学大学工学部と連携し、ロボットやIT技術に触れることにより「自分で学ぶ力」を身に付けるSTEAM教育を推進する予定です。

参照元:学校法人永守学園「学校法人永守学園と学校法人京都光楠学園との合併基本合意書調印式について
参照元:学校法人永守学園「法人の沿革

駿河台学園とリソー教育が資本業務提携を締結

2019年7月、学校法人駿河台学園(以下「駿河台学園」と表記)は、株式会社リソー教育(以下「リソー教育」と表記)と資本業務提携を締結したことを発表しました。
こちらの事例は本コラムで紹介したM&Aスキームを用いるものではありませんが、企業とのM&Aの例として紹介します。

駿河台学園は、主に関東エリア・東海エリア・関西エリアに大手予備校で集団指導トップブランドである「駿台予備学校」を展開している学校法人です。一方、リソー教育は個別指導の教育サービスに注力する上場企業です。

駿河台学園は議決権7.01%にあたるリソー教育の株式を取得しました。その後両社は共同出資をして「株式会社駿台TOMAS」という合弁会社を設立します。出資比率はリソー教育が51%、駿河台学園が49%です。
株式会社駿台TOMASが展開する「駿台TOMAS」は、超難関校の受験に特化したサービスを提供する個別指導ブランドです。

駿河台学園とリソー教育は全国の受験生に対して最高品質の教育サービスを提供することを目的に資本業務提携を行いました。
駿河台学園が持つ集団指導のノウハウとリソー教育が持つ個別指導のノウハウを融合することによって、さらに高品質な指導が可能になるとしています。また、駿河台学園の教材・映像講座をグループ各社で活用するとのことです。

参照元:学校法人駿河台学園「学校法人駿河台学園と株式会社リソー教育の資本業務提携に関するお知らせ
参照元:リソー教育グループ「学校法人駿河台学園との資本業務提携に関するお知らせ
参照元:株式会社 駿台TOMAS「駿台TOMASとは

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まとめ

学校法人とは、私立学校の設置を目的に設立される公益法人を意味します。少子化の影響を大きく受ける分野であるため、生徒数の確保や他校との差別化などを目的にM&Aが実施されています。

学校法人のM&Aによって、継続が難しくなった教育機関を存続させることも可能です。また、買い手の立場では、新規開設をせずにスムーズに学校経営ができるというメリットもあります。

ただし、教育に携わる特殊な機関であるゆえに、買収を検討する際にはガバナンスや教育環境などのチェックを怠らないようにしましょう。ご紹介したM&Aを実施するためのポイントを参考に、学校法人M&Aの準備を進めてください。
複雑な手続きに自信がない場合は、専門知識をもったM&Aアドバイザーに依頼をするのも1つの方法です。

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