高知県のM&A事情とは?おすすめの相談窓口や仲介会社の選び方などを紹介

2023年8月25日

高知県のM&A事情とは?おすすめの相談窓口や仲介会社の選び方などを紹介

このページのまとめ

  • 高知県の名目総生産は2兆4,646億円で、経済規模は全国で2番目に小さい
  • 高知県は高齢化が進んでおり、医療・保険・介護などの需要が高まっている
  • 後継者不在率は全国平均より低いが、運輸・通信業などは後継者不足が著しい
  • 高知県は他県に比べて内部昇格の割合が高く、同族承継が低い傾向がある
  • 高知県でM&Aや事業承継を検討しているなら、公的機関や仲介会社を頼ると良い

高知県でM&Aをしたいけれど、具体的な進め方などがわからなくて困っている方も多いのではないでしょうか。そのような場合は、公的機関やM&A仲介会社などの窓口に相談するのが重要です。

本記事では、高知県の経済状況やM&A・事業承継の動向などについて説明します。支援を受けられる相談窓口や仲介会社を選ぶときのポイントも紹介しているため、高知県でM&Aを検討しているならぜひ本記事を参考にしてください。

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高知県の経済・産業・労働市場

ここでは、高知県の経済、産業、労働市場について説明します。

高知県の経済状況

高知県庁の公式サイトや日本銀行高知支店の資料によると、2019年時点の高知県の名目総生産は2兆4,646億円となっています。同年の国内総生産は557兆3,065億円であるため、規模は0.44%程度に相当します。また、都道府県別に比較した場合、高知県の経済規模は全国で2番目に小さいです。

そのほかの高知県の主な経済状況は、以下のとおりです。

県内総生産名目2兆4,646億円
実質2兆4,098億円
経済成長率名目▲0.3%
実質▲1.0%
県民所得(名目)1兆8,619億円
1人あたり県民所得266万円

参照元:日本銀行高知支店「統計でみる高知県のすがた(P.4)」

高知県の主な産業

高知県は温暖な気候と豊かな自然が特徴的であり、産業的には農林水産業が盛んな地域として知られています。特にビニールハウス栽培による野菜の生産量が多く、スマート農業にも積極的であり耕作面積あたりの農業生産額は日本一(1haあたり509万円の生産額)となっています。

また、全国と比べると建設業・公務・教育・保健衛生・社会事業が活発な地域となっています。特に、県民の高齢化に伴い医療・保険・介護への需要が高く、高知県の産業別県内総生産では最も大きくなっています。一方、製造業の割合は全国と比べても非常に低いという特徴があります。

2019年度の高知県の産業比率については、以下のとおりです。

産業県内総生産の比率
保健衛生・社会事業14.3%
卸売・小売業11.7%
不動産業10.2%
製造業8.7%
公務8.1%
建設業7.9%
専門・科学技術、業務支援サービス業6.1%
運輸・郵便業5.1%
教育5.1%
その他のサービス4.9%
金融・保険業3.8%
農林水産業3.6%
宿泊・飲食サービス業3.5%
電気・ガス・水道・廃棄物処理業3.1%
情報通信業2.9%
鉱業0.3%

参照元:日本銀行高知支店「統計でみる高知県のすがた(P.6)」

高知県の労働市場

高知県庁の「高知県の推計人口 月報」によると、2023年7月1日時点における高知県の人口は約66.8万人となっています。近年は出生率の低下や若年層の県外への流出が見られ、人口・労働力ともに減少傾向にあります。

2021年度の高知県の労働市場は、以下のようになっています。

賃金(平均月間現金給与総額)264,771円
労働時間(総実労働時間)137.5時間
雇用一般労働者数158,956人
パートタイム労働者数66,588人

参照元:

高知県庁「高知県の推計人口 月報(P.1)」高知県庁「令和3年 毎月勤労統計調査地方調査年報(P.6、8、10)」

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高知県企業のM&Aや事業承継の動向

ここでは、高知県における企業のM&A・事業承継の事情について説明します。

高知県企業の休廃業・解散件数

帝国データバンクの「四国地区 休廃業・解散 動向調査」によると、2022年時点の四国地方の休廃業・解散件数は1,510件、うち高知県での休廃業・解散件数は279件でした。また、2021年時点の高知県の休廃業・解散件数は276件であったため、前年比で見ると1.1ptのプラスという結果になっています。

参照元:帝国データバンク「四国地区 休廃業・解散 動向調査(2022年)(P.4)」

高知県企業の後継者不在率

帝国データバンクの「四国地区『後継者不在企業』動向調査」によると、2021年時点の高知県の後継者不在率は57.9%となっています。全国平均は61.5%であるため、ほかの地域に比べると後継者不在率はやや低めです。しかし、運輸・通信業(67.2%)など、後継者問題が著しい業種もあります。

業界後継者不在の割合
運輸・通信業67.2%
建設業63.7%
その他62.3%
卸売業60.2%
不動産業58.8%
サービス業56.2%
小売業55.8%
製造業48.2%

参照元:帝国データバンク「四国地区『後継者不在企業』動向調査(2021年)(P.3)」

高知県企業の事業承継動向

前述した帝国データバンクの「四国地区『後継者不在企業』動向調査」には、事業承継動向についても掲載されています。これによると、高知県は他県に比べて内部昇格の割合が36.8%と高く、同族承継は42.1%と低くなっています。また、M&Aの割合は7.0%であり、まだまだ少ない傾向があります。

区分割合
創業者1.8%
同族承継42.1%
内部昇格36.8%
外部招聘12.3%
M&Aほか7.0%

参照元:帝国データバンク「四国地区『後継者不在企業』動向調査(2021年)(P.4)」

関連記事:地方でのM&A動向と特有の難しさ、後継者問題や事例を解説

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高知県でM&Aを行う場合の4つの相談先

高知県でM&Aや事業承継を行うなら、以下のような相談先に頼ることをおすすめします。

  1. 高知県事業承継・引継ぎ支援センター
  2. 高知県よろず支援拠点
  3. 高知県信用保証協会
  4. M&A仲介会社

4つの相談先について詳しく確認しましょう。

1.高知県事業承継・引継ぎ支援センター

高知県事業承継・引継ぎ支援センターは、高知市本町にある事業承継についてワンストップで相談できる公的機関です。もともと別々の事業支援を提供してきた高知県事業引継ぎ支援センターと高知県事業承継ネットワーク事務局が統合され、2021年4月に新たに発足された相談機関となります。

高知県事業承継・引継ぎ支援センターでは、事業承継診断、事業承継計画策定支援、M&Aマッチング支援、外部専門家派遣などの事業を行っており、高知県内の企業の事業承継とM&Aをサポートしています。主な支援対象者は県内の中小企業者であり、相談料は無料です。

2.高知県よろず支援拠点

高知県よろず支援拠点は、高知市布師田にある中小企業・個人事業主・創業者を対象にした経営支援を行っている公的機関です。2014年に設置されて以来、高知県内のさまざまな企業経営者の経営課題の相談に乗っており、現在の1年間の相談件数は4,000件以上としています。

高知県よろず支援拠点では、事業承継はもちろん、売上拡大、生産性向上、人材確保・育成、販路開拓、資金繰り改善など、あらゆる経営課題に対応しています。多様なバックグラウンドを持つコーディネーターからアドバイスをもらうことができるほか、必要に応じて連携支援機関からの支援も受けられます。

3.高知県信用保証協会

高知県信用保証協会は、高知市上町にある中小企業・小規模事業者の資金調達をサポートするための公的機関です。金融機関が企業に融資を行うには一定のリスクがあります。そこで、信用保証制度を設けています。
万が一のときには信用保証協会が金融機関に弁済するため、金融機関は中小企業者に対して融資が行いやすくなります。

信用保証協会では、上記の信用保証サービスのほかに、経営支援や創業支援なども行っています。経営支援では事業承継相談に応じており、高知県事業承継・引継ぎ支援センターと連携して事業承継のサポートをしてくれます。また、事業承継税制に関する支援などにも応じています。

4.M&A仲介会社

M&A仲介会社は、売り手と買い手の中間に入り、M&Aの成立に向けたサポートを行う事業者のことです。M&Aは戦略策定からクロージングまで専門的な知識が求められ、クロージング後の統合プロセスであるPMIにも専門知識が欠かせません。仲介会社はM&Aの手続き全般をサポートしてくれます。

なお、仲介会社のほかにも、M&Aのサポートを手掛ける事業者にはFA(ファイナンシャル・アドバイザー)が存在します。FAの場合は売り手または買い手のどちらか一方と契約を行い、その企業の利益が最大になるよう支援を行います。

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高知県でM&Aをする際の仲介会社の選び方

高知県でM&Aをする際に仲介会社を利用する場合、以下のようなポイントを参考に選びましょう。

  1. 高知県でのM&Aの支援数が多い
  2. M&Aに関する知識を備えている
  3. M&A先の業界について精通している
  4. 料金体系が明確でわかりやすい
  5. コンサルタントとの相性が良い

それぞれについて詳しく確認しましょう。

1.高知県でのM&Aの支援数が多い

1つ目は、高知県でのM&Aの支援実績が多い仲介会社を選ぶことです。

高知県でのM&Aの支援実績が多い場合、地域内でのネットワークが充実しており、希望に合う候補先を見つけやすいといったメリットがあります。特に高知県の場合、事業承継にM&Aを行うことが少なく候補先を見つけるのが大変なため、県内の支援実績が多い仲介会社を選ぶのがおすすめです。

2.M&Aに関する知識を備えている

2つ目は、M&Aに関する知識を備えている仲介会社を選ぶことです。

M&Aは一般的に戦略策定・目標設定から始まり、マッチング、基本条件交渉、最終条件交渉、クロージング、PMIと進むことになります。これらのプロセスには、それぞれ専門的な知識や経験が欠かせません。M&Aの成功確率を高めるためにも、支援経験が豊富な仲介会社に依頼しましょう。

3.M&A先の業界について精通している

3つ目は、M&A先の業界について精通している仲介会社を選ぶことです。

M&Aをする場合、コンサルタントが業界について精通しているかどうかも重要です。たとえば、建設業であれば工事完成基準や工事進行基準といった独特の会計基準があり、これがM&Aで重要になるケースも多いです。M&A先の業界についても精通している仲介会社を選ぶのが望ましいです。

4.料金体系が明確でわかりやすい

4つ目は、料金体系が明確でわかりやすい仲介会社を選ぶことです。

仲介会社の料金体系には、決まった着手金・中間金・成功報酬を支払う固定報酬制と、M&A成約時にのみ料金が発生する完全成功報酬制などがあります。なお、仲介会社ごとに設定料金は異なるため、事前に詳細を確認しておきましょう。

5.コンサルタントとの相性が良い

5つ目は、相性が良いコンサルタントがいる仲介会社を選ぶことです。

M&Aが成功するかどうかは、コンサルタントとの相性の良さによっても大きく変わります。希望や疑問を丁寧に聞いてくれて、できる限り希望どおりの提案をしてくれるコンサルタントのほうが信頼できますし、最終的に満足もしやすくなります。相談時に、相性の良さも確認しておきましょう。

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高知県の企業が関係する4つのM&A事例

ここでは、高知県の企業が関係するM&A事例について4つ紹介します。

1.ウエルシアホールディングス社による、よどや社の買収

2019年10月9日、関東を中心に東海地方から中国地方までドラッグストアを展開していたウエルシアホールディングス株式会社は、四国地方への展開の足がかりとするために、高知県の老舗ドラッグストアである株式会社よどやの買収を行いました。株主4人から50.1%の株式を購入し、経営権を取得しています。

ウエルシアホールディングス社の狙いは、高知県における営業ノウハウの獲得と自社の調剤事業の共有によるシナジー効果を獲得することです。また、当時のウエルシアホールディングス社の四国の出店数は4店舗と少なかったため、これを機に四国地方でのシェアの拡大を図りたい考えがあります。

参考元:ウエルシアホールディングス株式会社「株式会社よどやの株式取得(子会社化)に関するお知らせ

2.小野建社によるヤマサ社の買収

2022年11月25日、福岡県北九州市に本社を構える鉄鋼建材の専門商社・小野建株式会社は、四国地方における営業強化と高知県での顧客サービスの向上を目的とし、高知県の鉄鋼・土木建設資材会社である株式会社ヤマサの買収を行いました。計70.4%の株式を取得し、ヤマサ社の経営権を取得しています。

小野建社は以前から営業・物流拠点の拡充に努めており、四国地方には四国営業所、新居浜営業所、丸亀営業所の3拠点を設置していました。そのような中で、知名度の高く地域密着型の営業をしているヤマサ社を買収することで、販売エリアの拡大と販売シェアの向上を目指すという狙いがあります。

参照元:小野建「株式会社ヤマサの株式取得(連結子会社化)に関するお知らせ

3.メドレー社によるパシフィックシステム社の買収

2020年12月17日、医療ヘルスケア業界における人材紹介やオンラインサービスの提供を手掛けている株式会社メドレーは、高知県を拠点に長期間にわたり中小病院向けの電子カルテの開発・提供をしてきたパシフィックシステム株式会社の買収を行いました。計80%の株式を取得し、経営権を取得しています。

メドレー社のM&Aの目的は、病院向け電子カルテ市場へ参入することです。そこで、利用継続率と満足度が高いパシフィックシステム社の電子カルテシステムに目を付けて買収しました。メドレー社は自社の顧客基盤を活用しながら、電子カルテ市場のシェア拡大を狙っていく予定としています。

参照元:株式会社メドレー「株式会社パシフィックシステムの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

4.萩原工業社による東洋平成ポリマー社の買収

2018年5月22日、岡山県倉敷市に本社を構える化学繊維製品メーカーの萩原工業株式会社は、当時、高知県高知市で合成樹脂製フィルムを手掛けていた東洋平成ポリマー株式会社を買収しました。親会社の東洋電化工業から株式の100%を取得し、東洋平成ポリマーは萩原工業社の完全子会社化となっています。

萩原工業社は、合成樹脂製の糸であるフラットヤーン技術に長けており、さまざまな製品展開を行っていましたが、東洋平成ポリマーの有する合成樹脂製フィルムを取り扱っていませんでした。そこで買収により両社の技術力を一体化させるとともに、新規市場を開拓することを狙いとしています。

参照元:萩原工業株式会社「東洋平成ポリマー株式会社の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ

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まとめ

高知県の名目総生産は国内で2番目に低く、経済規模は小さいです。しかし、農林水産業が盛んであったり、医療・保険・介護の需要が大きかったりするなど、ビジネスチャンスは広がっています。そのため、売上や販売シェアの拡大を目指して高知県の企業とのM&Aを検討するのも良いでしょう。

高知県内での事業承継を検討しているなら、高知県事業承継・引継ぎ支援センター、高知県よろず支援拠点、高知県信用保証協会などの公的機関に相談するのがおすすめです。また、M&Aを検討しているなら、民間の仲介会社にサポートを依頼することも検討しましょう。仲介会社に依頼するときは、できる限り実績が多く、M&Aの知識や経験が豊富な事業者を選ぶのがポイントです。

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